マイホーム売却の3,000万円特別控除|使い方完全ガイド|2026年版

住宅・不動産
住宅ローン 公開 2026.05.28 更新 2026.05.28 ⏱ 読了目安 約9分

1. 3,000万円特別控除とは

マイホーム(居住用財産)を売却した時の譲渡所得から、最大3,000万円までを控除できる特例。所有期間や住宅ローンの有無に関係なく適用可能で、多くの場合これだけで税負担がゼロになります。

制度のポイント

  • 譲渡所得から最大3,000万円を控除
  • 所有期間は関係なし(5年以下の短期譲渡でも適用可)
  • 夫婦共有名義なら夫婦各々3,000万円=合計6,000万円控除
  • 確定申告必要(自動適用ではない)

2. 適用される5つの条件

5つの主要条件
1. 自分が住んでいた家(居住用財産)の売却
2. 転居から3年目の年末までに売却
3. 売却年の前々年・前年に同特例を使っていない
4. 売主と買主が親子・夫婦などの特殊関係でない
5. 売却年に住宅ローン控除の入居要件を満たす新居取得をしていない

「住んでいた家」の範囲

  • 現に住んでいる自宅(建物+敷地)
  • 転居後3年目の年末までに売却すれば適用OK
  • 家屋取り壊し後の土地売却もOK(1年以内)
  • 店舗併用住宅は居住部分のみ対象(按分計算)

3. 譲渡所得の計算方法

計算式

譲渡所得 = 売却価格 − (取得費 + 譲渡費用) − 特別控除

各要素の説明

項目内容
売却価格実際の売却金額
取得費購入価格+登記費用+仲介手数料+ローン手数料等(建物は減価償却)
譲渡費用売却時の仲介手数料・印紙税・測量費・解体費等
特別控除最大3,000万円

取得費が不明な場合

古い物件で取得費の資料がない場合、売却価格の5%を概算取得費として申告できます。ただし実際の取得費がもっと高い場合は損するので、登記事項証明書や住宅ローン契約書を探す価値あり。

4. 控除なし vs 控除ありシミュレーション

ケース:2,000万円で購入したマンションを5,000万円で売却(所有10年)

項目金額
売却価格5,000万円
取得費(建物減価償却後・概算)1,700万円
譲渡費用(仲介手数料等)180万円
譲渡所得(控除前)3,120万円

控除なし(投資用物件等)の場合

  • 長期譲渡所得3,120万円 × 20.315%(所得税15%・住民税5%・復興税)
  • 税額:約634万円

3,000万円特別控除あり(マイホーム)の場合

  • 譲渡所得3,120万円 − 3,000万円 = 120万円
  • 120万円 × 20.315% = 税額:約24万円
  • 控除の節税効果:約610万円
圧倒的な節税効果
同じ売却益でも、マイホーム特例の適用で税負担が96%減。マイホーム売却の最強の味方。

5. 10年超所有の軽減税率特例(併用可)

所有期間が10年超のマイホームを売却した場合、3,000万円特別控除と併用して、さらに軽減税率が適用されます。

軽減税率の内容

譲渡所得税率
6,000万円以下の部分14.21%(所得税10%・住民税4%・復興税)
6,000万円超の部分20.315%(通常の長期譲渡税率)

併用例

所有15年のマイホームを8,000万円で売却(取得費1,000万円)の場合:

  • 譲渡所得:7,000万円
  • 3,000万円特別控除:- 3,000万円
  • 控除後:4,000万円
  • 軽減税率(6,000万円以下14.21%):税額約568万円
  • 通常税率なら約812万円 → 軽減税率で244万円削減

6. 買換特例との選択

マイホーム売却→新マイホーム購入の場合、「特定の居住用財産の買換え特例」を選ぶことも可能。ただし3,000万円特別控除との併用は不可で、どちらか一方を選ぶ必要があります。

買換特例の仕組み

  • 売却益への課税を「繰り延べ」できる(非課税ではない)
  • 新居をいつか売る時に、繰り延べた売却益も合算で課税
  • 所有10年超・売却額1億円以下などの条件あり

どっちを選ぶ?

状況推奨
譲渡益が3,000万円以下3,000万円特別控除(完全非課税)
譲渡益3,000万円超・10年超所有3,000万円特別控除+軽減税率
譲渡益が大きく・新居も高額買換特例(繰り延べで一時的に税ゼロ)
新居取得予定なし3,000万円特別控除
FPねこの判定
ほとんどのケースで3,000万円特別控除+軽減税率が有利。買換特例は「数億円規模の譲渡益」がある特殊ケース向け。

7. 手続きと必要書類

確定申告の流れ

  1. 売却年の翌年2/16〜3/15に確定申告
  2. 申告書B+分離課税用申告書(第三表)+譲渡所得の内訳書を作成
  3. 必要書類を添付してe-Taxまたは税務署提出

必要書類

  • 譲渡所得の内訳書(国税庁HPからダウンロード可)
  • 売買契約書のコピー
  • 取得時の契約書・領収書(取得費の証明)
  • 仲介手数料の領収書
  • 住民票(売却前の住所に居住していたことの証明)
  • 登記事項証明書(売却した物件)

8. FPねこの結論

FPねこの結論
1. マイホーム売却なら3,000万円特別控除をフル活用(自動適用ではないので確定申告必要)
2. 10年超所有なら軽減税率と併用でさらに節税
3. 夫婦共有名義なら6,000万円控除と覚えておく
4. 取得費の資料は売却前に必ず探す(概算5%だと損する可能性)
5. 転居から3年目の年末までに売却が条件

マイホーム売却は「人生で数回しかないイベント」だけに、知らないと数百万円損することがあります。売却前にFPまたは税理士に相談し、適用できる特例をすべて活用しましょう。

免責事項

本記事は2026年5月時点の税制に基づく一般的な情報提供で、個別の税務助言ではありません。マイホーム売却の税制適用は個別事情で大きく変わるため、必ず税理士・税務署にご相談ください。

質問者
質問家を売ると税金がかかるって本当?
FPねこ
FPねこ売って利益(譲渡所得)が出ると課税対象だにゃ🐾 でもマイホームには3,000万円の特別控除があって、利益が3,000万円までなら税金がかからないことが多い。つまり普通の住み替えの多くは非課税で収まる。使うには「自分が住んでいた家」など要件があるから、売る前に条件を確認しておくと安心だにゃ。
質問者
質問買い替えのときも使えますか?
FPねこ
FPねこ使えるケースが多いにゃ🐾 ただし住宅ローン控除など他の特例と併用できない組み合わせがあるので注意。「3,000万円控除を使う」か「買い替え特例や新居のローン控除を使う」か、どっちが得かは金額しだい。大きな取引だから、売買前に税務署か税理士にシミュレーションしてもらうのがおすすめだにゃ。
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