マイホーム売却の3,000万円特別控除|使い方完全ガイド
マイホーム売却時、売却益が3,000万円までなら所得税ゼロ。
適用条件・必要書類・併用できる特例・買換特例との比較まで網羅し、税負担を最小化する手順を解説します。
目次
1. 3,000万円特別控除とは
マイホーム(居住用財産)を売却した時の譲渡所得から、最大3,000万円までを控除できる特例。所有期間や住宅ローンの有無に関係なく適用可能で、多くの場合これだけで税負担がゼロになります。
制度のポイント
2. 適用される5つの条件
5つの主要条件
1. 自分が住んでいた家(居住用財産)の売却
2. 転居から3年目の年末までに売却
3. 売却年の前々年・前年に同特例を使っていない
4. 売主と買主が親子・夫婦などの特殊関係でない
5. 売却年に住宅ローン控除の入居要件を満たす新居取得をしていない
1. 自分が住んでいた家(居住用財産)の売却
2. 転居から3年目の年末までに売却
3. 売却年の前々年・前年に同特例を使っていない
4. 売主と買主が親子・夫婦などの特殊関係でない
5. 売却年に住宅ローン控除の入居要件を満たす新居取得をしていない
「住んでいた家」の範囲
- 現に住んでいる自宅(建物+敷地)
- 転居後3年目の年末までに売却すれば適用OK
- 家屋取り壊し後の土地売却もOK(1年以内)
- 店舗併用住宅は居住部分のみ対象(按分計算)
3. 譲渡所得の計算方法
計算式
譲渡所得 = 売却価格 − (取得費 + 譲渡費用) − 特別控除
各要素の説明
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 売却価格 | 実際の売却金額 |
| 取得費 | 購入価格+登記費用+仲介手数料+ローン手数料等(建物は減価償却) |
| 譲渡費用 | 売却時の仲介手数料・印紙税・測量費・解体費等 |
| 特別控除 | 最大3,000万円 |
取得費が不明な場合
古い物件で取得費の資料がない場合、売却価格の5%を概算取得費として申告できます。ただし実際の取得費がもっと高い場合は損するので、登記事項証明書や住宅ローン契約書を探す価値あり。
4. 控除なし vs 控除ありシミュレーション
ケース:2,000万円で購入したマンションを5,000万円で売却(所有10年)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売却価格 | 5,000万円 |
| 取得費(建物減価償却後・概算) | 1,700万円 |
| 譲渡費用(仲介手数料等) | 180万円 |
| 譲渡所得(控除前) | 3,120万円 |
控除なし(投資用物件等)の場合
- 長期譲渡所得3,120万円 × 20.315%(所得税15%・住民税5%・復興税)
- 税額:約634万円
3,000万円特別控除あり(マイホーム)の場合
- 譲渡所得3,120万円 − 3,000万円 = 120万円
- 120万円 × 20.315% = 税額:約24万円
- 控除の節税効果:約610万円
圧倒的な節税効果
同じ売却益でも、マイホーム特例の適用で税負担が96%減。マイホーム売却の最強の味方。
同じ売却益でも、マイホーム特例の適用で税負担が96%減。マイホーム売却の最強の味方。
5. 10年超所有の軽減税率特例(併用可)
所有期間が10年超のマイホームを売却した場合、3,000万円特別控除と併用して、さらに軽減税率が適用されます。
軽減税率の内容
| 譲渡所得 | 税率 |
|---|---|
| 6,000万円以下の部分 | 14.21%(所得税10%・住民税4%・復興税) |
| 6,000万円超の部分 | 20.315%(通常の長期譲渡税率) |
併用例
所有15年のマイホームを8,000万円で売却(取得費1,000万円)の場合:
- 譲渡所得:7,000万円
- 3,000万円特別控除:- 3,000万円
- 控除後:4,000万円
- 軽減税率(6,000万円以下14.21%):税額約568万円
- 通常税率なら約812万円 → 軽減税率で244万円削減
6. 買換特例との選択
マイホーム売却→新マイホーム購入の場合、「特定の居住用財産の買換え特例」を選ぶことも可能。ただし3,000万円特別控除との併用は不可で、どちらか一方を選ぶ必要があります。
買換特例の仕組み
- 売却益への課税を「繰り延べ」できる(非課税ではない)
- 新居をいつか売る時に、繰り延べた売却益も合算で課税
- 所有10年超・売却額1億円以下などの条件あり
どっちを選ぶ?
| 状況 | 推奨 |
|---|---|
| 譲渡益が3,000万円以下 | 3,000万円特別控除(完全非課税) |
| 譲渡益3,000万円超・10年超所有 | 3,000万円特別控除+軽減税率 |
| 譲渡益が大きく・新居も高額 | 買換特例(繰り延べで一時的に税ゼロ) |
| 新居取得予定なし | 3,000万円特別控除 |
FPねこの判定
ほとんどのケースで3,000万円特別控除+軽減税率が有利。買換特例は「数億円規模の譲渡益」がある特殊ケース向け。
ほとんどのケースで3,000万円特別控除+軽減税率が有利。買換特例は「数億円規模の譲渡益」がある特殊ケース向け。
7. 手続きと必要書類
確定申告の流れ
- 売却年の翌年2/16〜3/15に確定申告
- 申告書B+分離課税用申告書(第三表)+譲渡所得の内訳書を作成
- 必要書類を添付してe-Taxまたは税務署提出
必要書類
- 譲渡所得の内訳書(国税庁HPからダウンロード可)
- 売買契約書のコピー
- 取得時の契約書・領収書(取得費の証明)
- 仲介手数料の領収書
- 住民票(売却前の住所に居住していたことの証明)
- 登記事項証明書(売却した物件)
8. FPねこの結論
FPねこの結論
1. マイホーム売却なら3,000万円特別控除をフル活用(自動適用ではないので確定申告必要)
2. 10年超所有なら軽減税率と併用でさらに節税
3. 夫婦共有名義なら6,000万円控除と覚えておく
4. 取得費の資料は売却前に必ず探す(概算5%だと損する可能性)
5. 転居から3年目の年末までに売却が条件
1. マイホーム売却なら3,000万円特別控除をフル活用(自動適用ではないので確定申告必要)
2. 10年超所有なら軽減税率と併用でさらに節税
3. 夫婦共有名義なら6,000万円控除と覚えておく
4. 取得費の資料は売却前に必ず探す(概算5%だと損する可能性)
5. 転居から3年目の年末までに売却が条件
マイホーム売却は「人生で数回しかないイベント」だけに、知らないと数百万円損することがあります。売却前にFPまたは税理士に相談し、適用できる特例をすべて活用しましょう。
免責事項
本記事は2026年5月時点の税制に基づく一般的な情報提供で、個別の税務助言ではありません。マイホーム売却の税制適用は個別事情で大きく変わるため、必ず税理士・税務署にご相談ください。

質問家を売ると税金がかかるって本当?

FPねこ売って利益(譲渡所得)が出ると課税対象だにゃ🐾 でもマイホームには3,000万円の特別控除があって、利益が3,000万円までなら税金がかからないことが多い。つまり普通の住み替えの多くは非課税で収まる。使うには「自分が住んでいた家」など要件があるから、売る前に条件を確認しておくと安心だにゃ。

質問買い替えのときも使えますか?

FPねこ使えるケースが多いにゃ🐾 ただし住宅ローン控除など他の特例と併用できない組み合わせがあるので注意。「3,000万円控除を使う」か「買い替え特例や新居のローン控除を使う」か、どっちが得かは金額しだい。大きな取引だから、売買前に税務署か税理士にシミュレーションしてもらうのがおすすめだにゃ。

