住宅ローンの借入・借換・金利・団信の選び方
住宅・不動産 繰上返済 vs 投資はどっちが得?|理論上は投資が有利、それでも繰上返済が「あり」な理由|フラット35が3.29%になった今、確定リターンの価値を独立系FPが試算【2026年】
住宅ローンの繰上返済をするか、そのお金を投資に回すか。理論上は投資に軍配が上がります。株式の期待リターンがローン金利を上回るぶん(イールドギャップ)だけ得になるからです。ただしそれは「期待値」の話であって、確定した約束ではありません。一方、繰上返済のリターンはローン金利そのもの。ブレがなく、しかも非課税です。借入3,500万円・35年・5年目に300万円を繰上返済するモデルで試算すると、期間短縮型の利息軽減額は変動1.0%で98.3万円、固定2.0%で226.4万円、フラット35の3.29%では447.7万円になりました。そしてこの軽減額は「同じ金利で複利運用した場合」の理論値とほぼ一致します。つまり繰上返済とは、ローン金利と同じ利回りの確定運用にほかなりません。だとすれば比較相手は株式ではなく、元本保証の置き場です。金利3.29%の繰上返済は、個人向け国債の固定5年(税引後1.64%)を大きく上回ります。日銀の政策金利が2026年6月に1.00%へ上がり、フラット35が現行制度で最高の3.290%をつけた今、「低金利だから投資一択」という前提は変わりつつあります。期間短縮型と返済額軽減型の違い、住宅ローン控除が消える10年ルール、団信と手元資金の落とし穴まで、判断の順番を整理します。※金利・税制は変動します。将来のリターンを保証するものではありません。
住宅・不動産 マイホームの諸費用は物件価格の何%?|新築マンション4.4%・建売戸建て7.5%・中古6.9%を実額で試算|正体は税金ではなく「手数料」だと独立系FPが解説【2026年】
マイホームを買うとき、物件価格とは別に現金で必要になるのが「諸費用」です。目安は物件価格の3〜9%と幅がありますが、なぜこんなに幅があるのかを実額で分解しました。2025年度フラット35利用者調査の平均価格を使って試算すると、新築マンション(5,880万円・売主直販)で約257万円=4.4%、新築の建売戸建て(4,210万円・仲介あり)で約314万円=7.5%、中古マンション(3,600万円・仲介あり)で約249万円=6.9%になりました。中身を分解して分かるのは、諸費用の正体が税金ではなく「手数料」だということです。建売のケースでは手数料が総額の77%を占め、上位2つ(仲介手数料145.5万円とローン事務手数料83.4万円)だけで諸費用の73%に達します。一方、こわがられがちな不動産取得税は軽減措置により土地はゼロ、建物も数万円で済むことが多いのが実態です。印紙税・登録免許税・不動産取得税の税率と期限、司法書士報酬の実額(日本司法書士会連合会のアンケート)、仲介手数料の上限、諸費用ローンの是非まで、一次情報にあたって解説します。※税率・軽減措置には適用期限と要件があります。実際の負担額は物件・地域・金融機関により異なります。
住宅・不動産 住宅ローンはいくらまで借りていい?|「借りれる額」と「返せる額」は違う|銀行の上限は年収の7.6倍でも、無理なく返せるのは3倍前後という試算を独立系FPが解説【2026年】
住宅ローンでいちばん危険なのは、銀行に「いくらまで借りられますか」と聞いて、その答えをそのまま予算にしてしまうことです。年収500万円で試算すると、銀行が貸せる額は返済負担率35%・審査金利3%で約3,789万円=年収の7.6倍。一方、住居費を手取りの25%以内に収めて計算した「無理なく返せる額」は約1,588万円=年収の3.2倍。その差は約2,200万円です。なぜこんなに開くのか。ひとつは、銀行にとって融資額が大きいほど利息収入が増え、団信と担保でリスクも小さいという構造があるから。もうひとつは、住居費はローン返済だけではないからです。マンションなら管理費11,503円+修繕積立金13,054円(国交省調査の平均)に固定資産税が乗り、維持費だけで35年間に約1,530万円かかります。さらに政策金利は2026年6月に約1%まで上昇。変動金利が3%になれば月の返済は約3.9万円増えます。この記事では、自分で「返せる額」を出す手順を年収別の早見表つきで解説します。※試算は一定の前提を置いたものです。
住宅・不動産 太陽光発電をおすすめしない理由|インデックス投資と徹底比較|表面利回り9.8%が20年ならすと「実質0%」になる試算を独立系FPが公開【2026年】
自宅の屋根に太陽光発電を載せるべきか——結論から言うと、当サイトはおすすめしません。5kW・約133.5万円で試算すると、1年目の表面利回りは9.8%。ここだけ見ると魅力的です。ところが2026年度のFITは最初の4年が24円/kWh、その後6年は8.3円/kWhに下がるため、5年目以降の利回りは5.5%に半減します。さらに年0.5%の経年劣化と、10〜15年で30〜40万円かかるパワコン交換を織り込むと、20年ならした実質利回りはおよそ0%。つまり20年かけてようやくトントンです。しかもこれは「一度も故障せず、災害にも遭わない」という前提の数字。同じ133.5万円をインデックス投資に入れた場合、年5%と仮定すれば20年で約354万円。住宅ローンに上乗せして買えば金利のぶんだけ確実にマイナスになります。ただし東京都のように補助金が手厚い自治体では結論が変わるため、設置する価値がある人の条件まで正直に解説します。※試算は一定の前提を置いたもので、将来の成果を保証するものではありません。
住宅・不動産 普通借家契約と定期借家契約の違いを比較|借りるなら“普通借家”が有利な理由|更新拒否されず家賃の一方的値上げも断れる【FP解説】
賃貸の契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。結論、借りる側が長く安定して住むなら、普通借家契約のほうがトータルで有利です。理由は、借地借家法によって借主が手厚く保護されているから。普通借家では、大家に「正当事由」がない限り更新を拒否できず、事実上ずっと住み続けられます。さらに家賃の一方的な値上げにも従う義務がなく、協議がまとまらなければ「相当と認める額(=従来の家賃)」を払い続けながら争えます(不減額特約は無効なので、借主からの減額請求はいつでも可能)。一方、定期借家契約は期間満了で更新なく終了するのが原則で、長く住みたい人には不安定。ただし家賃が相場より安めに設定されることがある、というメリットもあります。契約時に「これは定期借家ではないか」を必ず確認すべき理由まで、借地借家法にもとづいて独立系FPがわかりやすく比較します。※2026年7月時点の一般的な解説。
住宅・不動産 賃貸の保証会社の審査に落ちる人の特徴と対策|信販系・独立系の違いと「落ちても通す」方法【FP解説】
賃貸の入居審査でカギを握るのが「家賃保証会社」。実はこの保証会社には信販系・LICC系・CGO系・独立系の4タイプがあり、審査の厳しさも「信用情報を見るかどうか」もまったく違います。クレジットカードや携帯分割の滞納で落ちるのは、信用情報を照会する信販系。一方、独立系は信用情報を見ないため、いわゆるブラックでも通る可能性があります。審査に通る収入の目安(家賃は手取りの3分の1以内)、落ちる人の主な特徴、無職・フリーランス・年金生活者が通すコツ、落ちたときに取るべき手(種別を変えて再申込・UR賃貸など)まで、独立系FPがやさしく解説します。
住宅・不動産 賃貸の物件選びは「都市ガス」が正解|プロパン・オール電化と徹底比較|年3.6万〜9万円の差と2025年の法改正で変わったこと【FP解説】
賃貸の物件探しで見落とされがちなのがガスの種類。プロパンガス(LPガス)は完全な自由料金で、都市ガスのおよそ1.5〜2倍。年間3.6万〜9万円の差になり、4年住めば15万〜36万円変わります。しかも賃貸では入居者がガス会社を選べません。背景にあるのが「無償貸与」という商慣行です。ただしこの慣行は2024〜2025年の液化石油ガス法の省令改正で規制対象になりました。何が変わって、何が変わっていないのか。オール電化は結局どうなのか(エコキュートか電気温水器かが分かれ目)。物件探しでの絞り込み方と、すでにプロパン物件に住んでいる人の対処法まで独立系FPが解説します。
住宅・不動産 賃貸の初期費用は減らせる|仲介手数料は原則0.5か月分・消火器や消臭代は「任意」|断り方と交渉のタイミングを独立系FPが解説
賃貸の初期費用は家賃の4〜6か月分。でも実は「払わなくていいもの」「減らせるもの」がかなり混ざっています。仲介手数料は宅建業法上、借主負担は原則0.5か月分+税で、1か月分を請求するには事前の承諾が必要。消火器・消臭抗菌・24時間サポート・害虫駆除はどれも任意で、消火器にいたっては設置義務を負うのは大家側です。鍵交換費用も国交省ガイドラインでは「賃貸人の負担が妥当」とされています。初期費用の全項目を交渉余地つきで一覧化し、断り方の文例、そして成否を分ける「交渉のタイミング」まで解説。家賃8万円で10万円以上減らせる可能性があります。
住宅・不動産 賃貸の退去立ち会いはしないほうがいい?義務ではない理由と正しい断り方|高額請求を防ぐ「その場でサインしない」ルール【FP解説】
賃貸の退去立ち会いは、実は法律上の義務ではありません。明渡しは「退去・鍵の返還・残置物の搬出」の3つで完了し、立ち会いはその要件に入っていないからです。とはいえ本当に危険なのは立ち会いそのものより「その場で精算書にサインしてしまうこと」。正確な原状回復費の算出には立会い後3日〜1週間かかるため、その日に出された金額へ即サインする理由はありません。国交省ガイドラインで貸主負担になる通常損耗の一覧、クロス6年で借主負担がほぼゼロになる経過年数の考え方、立ち会う場合の防御手順、立ち会わない場合の正しい断り方と証拠の残し方、高額請求が来たときの相談先まで独立系FPが解説します。
住宅・不動産 立ち退き料の相場は家賃6〜20か月分|大家都合の「立ち退きのお願い」が来たら最初にやること・やってはいけないこと【FP解説】
ある日ポストに入っていた「建て替えのため立ち退きのお願い」。実はこれ、大家さん都合の立ち退きなら借地借家法28条で「正当事由」が必要で、借主にはとても強い立場があります。居住用の立ち退き料の相場は家賃6〜20か月分(家賃10万円なら60〜200万円)。同じ物件でも3倍以上の差がつくのは「知っていたかどうか」の差です。立ち退き料の内訳、通知が来たらやること5ステップ、絶対にやってはいけないこと、立ち退き料がもらえないケース(定期借家など)、粘る戦略の限界まで独立系FPが解説します。