新NISAを始めようと証券口座を開くと、何百本もの商品が並んでいて「結局どれを買えばいいの?」と迷ってしまいます。当サイトの結論はシンプルで、初心者は「オルカン」か「S&P500」の1本でOK。逆に言うと、「あえて買わなくていい商品」を知っておくと、迷いがスッと消えます。人気だけど初心者には不要な商品を、FPねこが正直に解説します。
先に結論:オルカンかS&P500の1本でいい
大前提:新NISAは「売らずに20〜30年持つ」ゲーム
商品選びの前に、いちばん大事な前提を共有します。新NISAは非課税で長期投資するための制度。最大の成功条件は、暴落が来ても売らずに、20〜30年持ち続けることです。だから商品を選ぶ基準は「いちばん儲かりそうか」ではなく、「暴落が来ても、自分が握り続けられるか」。この視点で見ると、人気商品の多くは「初心者には荷が重い」と分かります。
【早見表】買わなくていい商品7つ
| 商品 | どんな商品? | FPねこの評価 |
|---|---|---|
| NASDAQ100 | 米ハイテク中心の約100社 | 不要(ボラが大きい・S&P500で十分) |
| FANG+ | 米巨大IT 約10社に超集中 | 不要(ボラ大+信託報酬が高い) |
| 新興国株式 | 中国・インドなど新興国 | 不要(値動きが荒い・オルカンに約1割含む) |
| インド株式 | 人口増の成長国に集中 | サテライトで数%ならアリ |
| バランスファンド | 株・債券・REITなどの詰め合わせ | 不要(債券混じりで利回りが下がる) |
| ゴールド(金) | 金。利息・配当を生まない | スパイスで少量ならアリ |
| 債券 | 値動き穏やか・低利回り | 現役世代は不要(出口期に検討) |
※評価は「長期(20〜30年)でコツコツ増やしたい初心者」を想定した当サイトの方針です。絶対的な正解ではありません。
① NASDAQ100・FANG+:良い指数。でも「握り続けられるか」が問題
まず誤解のないように——NASDAQ100もFANG+も、それ自体は優れた指数です。ハイテク・成長企業の塊で、過去のリターンはS&P500を上回ってきました。問題は値動きの激しさ(ボラティリティ)。S&P500より上がる可能性が高い一方で、下げるときも顕著に大きく下落します。
前述のとおり、新NISAの長期投資で大事なのは「売らずに持ち続けること」。値動きが激しいほど、暴落時に「もうダメだ」と狼狽売りしてしまうリスクが高まります。だから当サイトは、より分散が効いて値動きがマイルドなS&P500のほうが、長期では握り続けやすくおすすめと考えます。さらにFANG+はわずか約10銘柄への集中で、信託報酬もS&P500(年約0.09%)よりずっと高い(年0.7%台のことも)点もマイナス。リターンを狙えても、コストと精神的な負担が見合いにくいのです。
② 新興国株式・インド株式:メインにはせず、賭けるなら数%だけ
新興国株式は、中国・インド・ブラジルなどの成長に投資できますが、値動きが非常に荒く、政治・為替リスクも大きい。過去には長期で先進国(米国)に大きく劣後した時期もありました。しかもオルカンを買えば新興国は約1割すでに含まれているので、わざわざ単独で買い増す必要は薄いです。
中でも人気のインド株式は、人口が増え続け、経済成長への期待が大きい魅力的な市場です。ただしまだ発展途上の新興国で、値動きは荒く、信託報酬も高めです。「30年持ち続ける自信があるなら、インドの成長に賭ける価値はある」——ただし、それはポートフォリオのほんの数%(サテライト)まで。コアはあくまでオルカンやS&P500にして、インドは“成長への小さな賭け”にとどめるのが賢明です。
③ バランスファンド:せっかくの長期投資が「もったいない」
バランスファンドは、株式・債券・REITなどを最初から混ぜてくれる便利な商品です。が、長期でしっかり増やしたい現役世代には、正直もったいない。理由は、せっかく20〜30年という長い時間を味方にできるのに、利回りの低い債券などが足を引っ張ってリターンを下げてしまうから。
時間をたっぷり取れる若い世代ほど、値動きの大きさは「時間」で乗り越えられるので、わざわざ債券を混ぜてリターンを犠牲にする必要はありません。「自動でバランスを取ってくれる安心感」にお金を払うより、株式インデックス1本で、増やすことに集中するほうが理にかなっています。
④ ゴールド(金):あくまで“スパイス”。買うなら投信・ETFで
ゴールド(金)は、株式と値動きの相関が低く、インフレや有事に強いとされる資産です。分散の効果はあります。ただし金は利息も配当も生みません(持っているだけでは増えない)。長期で資産を「育てる」目的の新NISAのコアには向きません。どうしても持ちたければ、全体のほんの数%“スパイス”として。料理でいう塩こしょうの量です。メインディッシュにはなりません。
そしてもう一つ大事なのが「持ち方」。金に投資するなら、金貨・金地金などの「現物」ではなく、投資信託やETFで持つのがおすすめです。現物は購入時の手数料が高く、保管の手間や盗難リスクもあり、売買もしにくい。投資信託やETFなら、証券口座で少額から手軽に売買でき、コストも明確です。代表例は〈投資信託〉SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド、三菱UFJ純金ファンド〈ETF〉純金上場信託「金の果実」(1540)、SPDRゴールド・シェア(1326)など(楽天証券・SBI証券で購入可)。
⑤ 債券:増やしたい現役世代には不要
債券は値動きが穏やかで安心感がありますが、その分期待リターンは低い。20〜30年かけて「増やす」フェーズの現役世代には、基本的に不要です。債券が役立つのは、むしろ資産を取り崩していく出口(リタイア期)が近づいてから、値動きを抑えて安定させたいとき。今まさに積立を始める段階では、株式インデックス100%で問題ありません。
結局、新NISAは何を買えばいい?
ここまでの裏返しが答えです。新NISAのコアは、オルカン(全世界)かS&P500(米国)のどちらか1本。これだけで、世界中(または米国)の成長にまとめて乗れて、コストも世界最安水準。「シンプルで、暴落でも握り続けやすい」のが最大の強みです。
- 基本:オルカン or S&P500 を1本、淡々と積み立てる(これで完成)
- どうしても“遊び”を入れたい人だけ:コア9割をインデックス、サテライト1割でインドやゴールドを少量
- NG:人気・話題というだけで、ボラの大きい指数やバランス・債券を主役にすること
参考:楽天証券・SBI証券で買える代表的なファンド名
「商品名を聞いてもどれのこと?」とならないよう、本記事で触れた各商品の代表的なファンド名を参考までにまとめます(楽天証券・SBI証券で購入できる例)。くり返しになりますが、コアに選ぶのは上2つ(オルカン/S&P500)でOK。下の方は「こういう名前で売られている」という確認用です。
| 区分 | 代表的なファンド名(楽天証券・SBI証券で購入可) |
|---|---|
| オルカン(コア◎) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)/楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド など |
| S&P500(コア◎) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)/SBI・V・S&P500インデックス・ファンド/楽天・S&P500インデックス・ファンド |
| NASDAQ100 | ニッセイNASDAQ100インデックスファンド/iFreeNEXT NASDAQ100インデックス など |
| FANG+ | iFreeNEXT FANG+インデックス |
| 新興国株式 | eMAXIS Slim 新興国株式インデックス |
| インド株式 | iFreeNEXT インド株インデックス/SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド |
| バランス | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) など |
| ゴールド | 〈投信〉SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド/三菱UFJ純金ファンド〈ETF〉純金上場信託「金の果実」(1540)・SPDRゴールド・シェア(1326) |
| 債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス など |
※2026年6月時点で楽天証券・SBI証券で購入できる代表例(あくまで参考)。取扱い商品やファンドの正式名称は変わることがあります。特定商品の購入を推奨するものではありません。






まとめ
- 新NISAのコアはオルカン or S&P500 を1本。これで完成
- NASDAQ100・FANG+=良い指数だがボラ大。長期は「握り続けやすい」S&P500が無難(FANG+はコストも高い)
- 新興国・インド株=メインは不要。賭けるなら数%のサテライトまで
- バランスファンド・債券=現役世代の長期投資には利回りを下げるだけでもったいない
- ゴールド=持つなら“スパイス”で少量。利息も配当も生まないのでコアにはしない
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※本記事は2026年6月時点の一般的な情報提供であり、特定の金融商品の購入・非購入を強制したり推奨したりするものではありません。商品の評価は「長期で資産形成したい初心者」を想定した当サイトの一見解です。投資は元本割れのリスクを伴い、過去の実績・各商品のリターンは将来を保証しません。信託報酬等の数値は改定される場合があります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

