金利が上がってきた今、住宅ローンの「借り換え」を検討する人が増えています。借り換えで得をするのはどんな人か、損益分岐の考え方を、FPねこが具体的に解説します。
借り換えとは:別のローンに乗り換える
住宅ローンの借り換えは、今のローンを一括返済して、より条件の良い別の住宅ローンに組み直すことです。金利が下がれば総返済額を減らせますが、借り換えには諸費用(数十万円規模)がかかるため、「費用を上回るメリットがあるか」の見極めが重要です。やみくもに借り換えても、諸費用倒れになることもあります。
借り換えで得をしやすい人(目安)
- 金利差が大きい:今より金利が一定以上下がる
- ローン残高が多い:残高が大きいほど金利差の効果が大きい
- 残り返済期間が長い:効果が出る期間が長い


借り換えの注意点
- 諸費用がかかる:事務手数料・保証料・登記費用など数十万円規模
- 団信に入り直す:健康状態によっては新しい団信に入れないことも
- 変動か固定かの選択:金利上昇局面では、固定への借り換えで「安心を買う」選択も
- 住宅ローン控除への影響:借り換え後も控除は継続できるが要件確認を


団信の入り直しに注意
借り換えで見落とされがちなのが、団体信用生命保険(団信)への入り直しです。借り換えは新しいローンを組むことなので、団信も新たに加入し直す必要があります。このとき、健康状態が悪化していると、団信に入れず借り換えができないことがあります。「金利が下がるから借り換えよう」と思っても、健康状態によっては実現できないのです。借り換えを検討するなら、健康なうちに、また持病があるなら団信に入れるかを早めに確認しておくことが大切です。


同じ銀行での「金利交渉」という手も
借り換えには諸費用がかかりますが、その前に試せるのが今の銀行との金利交渉です。「他行ではもっと低い金利で借り換えられる」と相談すると、銀行が金利を引き下げてくれる(金利の見直しに応じる)ことがあります。これなら借り換えの諸費用をかけずに金利を下げられる可能性があります。まずは今の銀行に相談し、ダメなら他行への借り換えを検討する、という順番なら、費用を抑えつつ返済負担を軽くできるかもしれません。ダメ元でも相談してみる価値はあります。


結局どうすればいい?
住宅ローンの借り換えは、「金利差が大きい・残高が多い・残り期間が長い」ほどメリットが諸費用を上回りやすいです。逆に残高が少なく残り期間も短いと諸費用倒れに。必ず各銀行のシミュレーターで「借り換え後の総返済額 − 諸費用」を試算しましょう。借り換えには団信の入り直しが必要なので、健康なうちに。金利上昇が不安なら、固定への借り換えで「安心を買う」のも一つの選択です。
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