「円より高い利回り」「将来の備えに」とすすめられる外貨建て保険。一見魅力的ですが、FPねことしては初心者にはおすすめできません。その理由を、はっきり解説します。
外貨建て保険とは
外貨建て保険は、保険料の支払いや保険金の受け取りをドルなどの外貨で行う保険です。「円より金利が高い」「為替次第で増える可能性」とうたわれ、銀行の窓口などですすめられることがあります。特に、退職金が入った高齢者や、まとまったお金を持つ人が勧誘されやすい商品です。しかし、その実態には注意すべき点が多くあります。
おすすめできない理由
- 手数料が高く分かりにくい:保険料に多くのコストが含まれ、運用効率を下げる
- 為替リスクがある:円高になると、受け取る円が目減りし元本割れも
- 途中解約で大きく損をする:解約控除で、払った額を大きく下回ることがある
- 「保険」と「運用」が混ざって割高:両方を中途半端に、高いコストで行うことに


なぜ銀行はすすめてくるのか
外貨建て保険が窓口で熱心にすすめられるのには理由があります。販売する金融機関に入る手数料が高い商品だからです。つまり「あなたのため」より「売る側の都合」で勧められている可能性があるのです。「定期預金が満期になったお客様」「退職金が入った人」がターゲットにされやすい、と知っておきましょう。低金利の預金と比べて「増える」と説明されますが、その裏に潜む手数料・為替リスク・解約時の損失は、十分に説明されないことも。うまい話には必ず裏がある、と冷静に判断することが大切です。


外貨で運用したいなら
「円だけでなく外貨も持ちたい」という考え自体は、通貨の分散として理にかなっています。ただ、その目的なら外貨建て保険ではなく、低コストのインデックス投信(オルカン・S&P500)が断然おすすめ。これらは結果的にドルなど外貨建ての資産に投資することになり、為替の分散効果も得られます。しかも信託報酬は年0.1%前後と、外貨建て保険の手数料よりはるかに低コスト。「保険」という形にこだわらなければ、もっとシンプルで効率的に、外貨建て資産を持てるのです。




結局どうすればいい?
外貨建て保険は手数料が高く、為替リスクと途中解約の損失があり、「保障」と「運用」が割高に混ざった商品で、初心者にはおすすめできません。外貨で運用したいだけなら、低コストのインデックス投信のほうがシンプルで効率的。「保障は掛け捨ての生命保険、運用はNISA」と分けるのが鉄則です。すでに加入済みなら、解約返戻金を確認してから慎重に判断しましょう。
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