配当をもらう投資をしたいとき、「高配当の個別株」と「高配当ETF」のどちらを選ぶべきか。それぞれの長所短所を、投資効率や手間の面から、FPねこが初心者目線で整理します。
高配当株(個別株)と高配当ETFの違い
高配当株は、配当利回りの高い個別企業の株を自分で選んで買う方法。高配当ETFは、そうした高配当銘柄を多数まとめた詰め合わせを1本で買う方法です。最大の違いは「分散」と「手間」にあります。
それぞれの長所・短所
高配当株(個別株)
高配当ETF
- 長所:1本で多数の高配当株に分散、銘柄選びの手間が不要、減配の影響が分散される
- 短所:信託報酬がかかる、構成銘柄は自分で選べない


「高利回りの罠」に注意
個別の高配当株で初心者がはまりやすいのが「高利回りの罠」です。配当利回りは「配当 ÷ 株価」で計算するため、株価が大きく下がると見かけの利回りは高くなります。つまり「利回りが異常に高い=株価が大きく売られている=何か問題を抱えている」可能性があるのです。利回り8%、10%といった数字に飛びつくと、その後の減配と株価下落でダブルパンチを食らうことも。ETFなら多数の銘柄に分散されているので、こうした個別の罠を避けやすくなります。


そもそも「増やす」目的なら再投資型インデックス
忘れてはいけないのが、資産を「最大限増やす」段階では、高配当(株・ETFどちらも)より、配当を出さずに自動再投資するインデックスのほうが効率的なことが多い、という点です。配当を受け取るたびに税金がかかり、複利が途切れるからです。「増やす時期はインデックス、配当で生活費を補う時期は高配当」と、人生のステージで使い分けるのが理にかなっています。NISAを使えば配当も非課税になる点も覚えておきましょう。


NISAで配当を非課税にできる
配当には通常20.315%の税金がかかりますが、NISA口座で受け取る配当・分配金は非課税です。高配当株や高配当ETFをNISAで持てば、配当をまるごと受け取れます。ただし米国ETFの場合は、現地(米国)での10%課税は残り、NISAでは外国税額控除も使えない点に注意。配当目的の投資をするなら、まずNISA枠を活用して日本側の税金をゼロにするのが、効率を高める基本戦略です。


結局どうすればいい?
配当をもらう投資を始めるなら、まずは分散の効いた高配当ETFが安全です。個別株は当たれば大きいですが、1社集中のリスク・減配・分析の手間という負担があります。ETFで経験を積み、知識がついてから個別株に少しずつ挑戦、という順番がおすすめ。なお「資産を最大限増やす」段階では、配当より再投資型インデックスが効率的な点も忘れずに。

