親や祖父母から結婚資金の援助を受けるとき、贈与税が気になります。「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税」という特例もありますが、実は使わなくても非課税な場合も。FPねこが整理します。
まず知っておきたい:結婚資金の贈与の基本
親や祖父母から年間110万円を超える贈与を受けると、原則として贈与税がかかります。ただし、結婚費用や生活費を「必要な都度」援助してもらう分には、もともと贈与税はかからないのが原則です。これは見落とされがちな大事なポイント。親が結婚式の費用を直接払ったり、必要な分をその都度渡したりするのは、扶養の範囲として非課税です。
結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例
まとまった額を一括で前渡ししたい場合に使えるのが、この特例です。18歳以上50歳未満の人が、親・祖父母から結婚・子育て資金を一括で贈与される場合、最大1,000万円(うち結婚関係は300万円)まで非課税になります(専用口座での管理が必要)。ただし適用期限や、使い切れない残額への課税などの注意点があります。


一括贈与特例の注意点
「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例」は便利に見えますが、手間とリスクがあります。①金融機関で専用口座を作り、領収書を提出して引き出す手間がかかる ②使い道は結婚・子育て関連に限定 ③受贈者が50歳になった時点で使い切れずに残った額には贈与税がかかる。つまり「確実に使い切れる額」にとどめないと、かえって課税されることも。普通の結婚援助で、その都度親が払えるなら、この特例を使わず都度払いのほうがシンプルで非課税です。一括贈与特例が活きるのは、主に「相続対策で、将来分も含めて早めに資産を移したい」という資産家のケースです。


「もらう側」も贈与の記録を
親からの結婚援助を受けるとき、トラブルや税務上の疑念を避けるために、「何に・いくら使ったか」を記録しておくと安心です。特に大きな額(数百万円規模)を一度に受け取って自分の口座に入れると、「これは贈与では?」と見られる可能性があります。結婚式費用なら、親が式場に直接払う、または必要な分をその都度受け取って使う、という形にすれば、扶養の範囲として非課税であることが明確になります。「まとまったお金を口座にもらって貯金する」と贈与とみなされやすいので、使い方には注意しましょう。


結局どうすればいい?
結婚資金は、親が「必要な都度」援助する分には、もともと贈与税がかからないのが原則です。「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例」(最大1,000万円・うち結婚300万円)は、将来分もまとめて先に渡したい(相続対策など)場合に有効ですが、専用口座の管理や残額への課税に注意。普通の結婚援助なら、特例を使わず都度払いで非課税に済むことが多いです。まとまった額を貯金に回すと贈与とみなされやすい点にも注意しましょう。

