障害年金はいくらもらえる?|会社員の2級で月18万円、自営業は月11万円|3級は自営業だとゼロという落とし穴まで独立系FPが解説【2026年度版】

iDeCo・年金
★ 障害年金は、現役世代でも受け取れる公的な仕組みです。会社員なら2級で月およそ18万6千円、1級なら月21万7千円(配偶者あり・子2人の場合)。ただし自営業・フリーランスは月11万円ほどにとどまり、3級にいたっては1円も出ません。3級は障害厚生年金にしかない等級だからです
「病気やけがで働けなくなったら、どうなるんだろう」
——多くの方が保険を検討するきっかけになる不安です。
でもその前に。日本には障害年金という仕組みがありますまずここを知ってから、足りない分を考えてください🐾

障害年金——名前は聞いたことがあっても、「自分には関係ない」と思っている方が多い制度です。
ですが実際には、がん・糖尿病・心疾患・うつ病など、幅広い病気が対象になり得ます。事故によるけがだけの話ではありません
そして金額は決して小さくありません。会社員なら2級で月18万円台になることもあります。
この記事では令和8年度(2026年度)の実額で計算し、会社員と自営業でどれだけ違うか、そしていちばん見落とされている3級の落とし穴までお伝えします🐾

先に結論

  • 会社員なら、思ったよりもらえます。平均標準報酬額40万円・配偶者あり・子2人なら、1級で年2,612,675円(月217,723円)2級で年2,236,420円(月186,368円)
  • 自営業・フリーランスは大きく下がります。国民年金だけだと1級1,546,725円・2級1,334,900円。会社員との差は年90万〜107万円です
  • 最大の落とし穴が3級です。3級は障害厚生年金にしかない等級国民年金だけの人は、3級に該当しても1円も受け取れません(会社員なら最低でも635,500円)
  • 会社員には、その前に傷病手当金があります。健康保険から最長1年6か月障害認定日は原則「初診日から1年6か月後」なので、バトンタッチする設計になっています
  • 自営業にはその傷病手当金がありません最初の1年6か月は完全に自力だから貯蓄を厚くしておく必要があります(→生活防衛資金)🐾

① 障害年金とは、どんな制度か

病気やけがで生活や仕事が制限されるようになったときに受け取れる年金です。老後の年金とは別物で、現役世代でも受け取れます

障害基礎年金障害厚生年金
だれが対象初診日に国民年金に加入していた方初診日に厚生年金に加入していた方
等級1級・2級のみ1級・2級・3級(+障害手当金)
加算子の加算配偶者の加給年金(1級・2級)
1級と2級の関係1級は2級の1.25倍です

いちばん大事なのは「初診日にどの制度に入っていたか」です。
いま自営業でも、初診日が会社員のときなら障害厚生年金が請求できます。逆に会社を辞めたあとが初診日なら、障害基礎年金だけになります。
初診日とは、その病気やけがで初めて医師の診療を受けた日。転院していても、いちばん最初にかかった日です🐾

② いくらもらえるのか(令和8年度の実額)

障害基礎年金

等級年額子2人がいる場合
1級1,059,125円1,546,725円
2級847,300円1,334,900円
3級ありません(障害厚生年金のみの等級)

子の加算2人目まで1人につき243,800円3人目からは1人につき81,300円です。対象は18歳になった後の最初の3月31日までの子(障害等級1級・2級なら20歳未満)。

障害厚生年金(会社員・公務員)

等級計算配偶者加給
1級報酬比例の年金額×1.25あり(243,800円)
2級報酬比例の年金額あり(243,800円)
3級報酬比例の年金額
最低保障 635,500円
なし
障害手当金一時金。報酬比例×2(最低保障 1,271,000円)

若くして障害を負っても、不利になりません

加入期間が短くても「300月」として計算されます

厚生年金にまだ5年しか入っていない——そんな方でも、加入期間が300月(25年)に満たない場合は300月とみなして計算されます。
遺族年金と同じ仕組みです(→遺族年金はいくらもらえる?)。若い世代ほど、この仕組みに助けられます🐾

③【重要】会社員と自営業で、これだけ違います

会社員と自営業で、同じ障害でもこれだけ違います
同じ障害でも、会社員と自営業でこれだけ違います(配偶者あり・子2人/会社員は平均標準報酬額40万円・300月みなし/年額)1級2,612,675円会社員1,546,725円自営業2級2,236,420円会社員1,334,900円自営業3級657,720円会社員0円自営業★ 3級は「障害厚生年金」にしかない等級です国民年金だけの自営業・フリーランスは、3級では1円も受け取れません

※配偶者あり・子2人のモデルケースで、会社員は平均標準報酬額40万円・厚生年金の加入期間を300月みなしとして計算した年額です。金額は令和8年度(2026年度)の額によるもので、毎年度改定されます。配偶者の加給年金は配偶者が65歳未満の場合に1級・2級へ加算されるもので、配偶者が老齢厚生年金等を受け取れるときなどは支給停止されます。3級には障害基礎年金も配偶者加給もありません(最低保障額635,500円)。

1級・2級でも年90万〜107万円の差があります。ただ、本当に大きいのは3級です。

3級は「障害厚生年金」にしかない等級です
3級は「労働が著しい制限を受ける」状態——つまり日常生活は送れるけれど、働くのが難しいという、実際にいちばん多いであろう状態です。
ところが国民年金だけの自営業・フリーランスは、この3級に該当しても1円も受け取れません会社員なら最低でも年635,500円が保障されるのに、です。
これが公的保障のいちばん大きな格差だと、当サイトは考えています🐾

④ 働けなくなったとき、お金はこの順番で出ます

働けなくなったとき、お金が出る順番
働けなくなったとき、お金はこの順番で出ます(会社員)(平均標準報酬額40万円・配偶者あり・子2人/2級に該当した場合)働けなくなった日1年6か月後その後傷病手当金(健康保険)月およそ266,666円標準報酬日額の3分の2・最長1年6か月障害年金(2級)月およそ186,368円障害厚生年金+障害基礎年金+加算★ 障害認定日は原則「初診日から1年6か月後」傷病手当金が終わるタイミングと、ほぼ重なる設計になっています★ ただし自営業・フリーランスには傷病手当金がありません最初の1年6か月は、貯金で耐えることになります

※傷病手当金は健康保険の給付で、標準報酬日額のおおむね3分の2が支給開始から通算1年6か月まで支給されます。金額は平均標準報酬額40万円から機械的に計算した概算で、実際は標準報酬月額の平均や待期期間、事業主からの報酬の有無などにより異なります。障害認定日は原則として初診日から1年6か月後ですが、その前に症状が固定した場合はその日となります。障害年金は請求から受給までに時間がかかるため、実際には切れ目が生じることがあります。

会社員はよくできています。まず健康保険から傷病手当金が出て(→傷病手当金とは?)、最長1年6か月。そして障害認定日は原則「初診日から1年6か月後」——ちょうど入れ替わる設計になっています。

自営業・フリーランスには、この最初の1年6か月がありません国民健康保険には傷病手当金がないのが原則だからです。
つまり働けなくなった日から1年6か月は、完全に自力。そのあとも3級なら年金はゼロ
会社員と同じ感覚でいると、いちばん危ないのがこの層です🐾

⑤ もらうための条件

条件中身
①初診日障害基礎年金は国民年金加入期間(または20歳前など)、障害厚生年金は厚生年金の被保険者である間に初診日があること
②保険料の納付要件初診日がある月の2か月前までの期間で、納付済期間+免除期間が3分の2以上
特例初診日が令和18年3月末日までにあり、初診日に65歳未満で、直近1年間に未納がなければOK
③障害の状態障害認定日に、障害等級表の等級に該当すること
20歳前の傷病20歳前に初診日がある場合は納付要件は不要(所得による制限があります)

未納があると、受け取れなくなります

これが「保険料を払っておく」いちばん現実的な理由です

老後の年金は「将来のこと」ですが、障害年金は明日にでも必要になる可能性があります。未納があると、そのときに受け取れません
払うのが厳しいときは、未納のまま放置せず、免除・猶予の手続きをしてください。免除期間は納付要件のカウントに入ります(→国民年金の追納)。
「払えないから放っておく」がいちばん危険です🐾

⑥ どのくらいの状態だと認定されるのか

1級・2級・3級は、どのくらいの状態か
1級・2級・3級は、どのくらいの状態か(日本年金機構の説明にもとづく目安です)1級他人の介助がなければ日常生活のことがほとんどできない活動の範囲がベッドの周辺に限られるような状態2級日常生活が極めて困難で、労働によって収入を得られない家庭内で軽食をつくる程度はできても、それ以上は難しい状態3級労働が著しい制限を受ける日常生活にはほとんど支障はないが、働くうえで制限がある状態★ 身体障害者手帳の等級とは別のものです手帳を持っていなくても障害年金を受け取れる場合があります

※日本年金機構が示している等級の説明にもとづく目安です。実際の認定は、診断書などをもとに障害等級表に照らして個別に判断されます。同じ病名でも症状の程度によって等級は変わり、認定されないこともあります。精神の障害、内部疾患、がんなども対象になり得ます。身体障害者手帳の等級とは基準が異なるため、手帳の等級がそのまま年金の等級になるわけではありません。

大事なのは、身体障害者手帳の等級とは別だということ。手帳を持っていなくても障害年金を受け取れる場合がありますし、逆もあります。
また障害認定日には軽くても、その後で重くなった場合に請求できる仕組み(事後重症による請求)もあります。

⑦ 保険はどう考えるか

ここまで見ると、「就業不能保険に入るべきか」という疑問が出てきます。当サイトの考え方をお伝えします。

当サイトの考え方
会社員傷病手当金+障害年金でかなり手厚い。まず貯蓄で備え、保険は慎重に(→不要な保険リスト
自営業・フリーランス傷病手当金がなく、3級もゼロ会社員より厚い備えが必要です
まずやること保険を買う前に、生活費の1年〜2年分を現金で。これがいちばん確実で、どんな理由でも使えます
医療保険当サイトは不要の立場です(→医療保険はいらない)。入院より、働けない期間の生活費のほうが問題になります

「保険に入れば安心」ではありません公的保障を知り、足りない分を現金で持ち、それでも埋まらない分だけを保険で買う——この順番です(→必要な保険はこの3つだけ)。

⑧ 結局どうすればいいのか

やることの順番

  • まず年金保険料を未納にしない。厳しいときは免除・猶予の手続きを。未納は障害年金を失う直接の原因になります
  • 自分がどちらか確認する会社員なら3級まで、自営業なら2級まで。この差は非常に大きいです
  • 自営業・フリーランスは現金を厚く最初の1年6か月は無収入になり得ます。生活費の1〜2年分を目安に
  • 初診日の記録を残す。あとで請求するとき、初診日の証明がいちばんの関門になります。診察券やお薬手帳は捨てないでください
  • 該当しそうなら、あきらめずに相談する精神の障害・がん・糖尿病なども対象になり得ます。「自分は違う」と思い込まないでください
  • 請求は年金事務所へ無料です。難しいと感じたら社会保険労務士に相談する方法もあります
  • 保険を検討するのは、ここまで確認したあと。順番を逆にしないでください🐾

よくある質問

質問
会社員だと、実際いくらもらえるの?
2級で月18万6千円くらいが目安にゃ(報酬40万円・配偶者あり・子2人)。1級ならもっと多くて月21万7千円にゃ。思っているより手厚いにゃ🐾
FPねこ
質問
自営業だと少ないって本当?
本当にゃ。国民年金だけだと2級で年1,334,900円で、会社員より年90万円以上少ないにゃ。しかも3級はゼロにゃ。ここがいちばん大きな差にゃ🐾
FPねこ
質問
うつ病でももらえるの?
対象になり得るにゃ。精神の障害も障害年金の対象にゃ。ただし状態が等級に当てはまるかどうかで判断されるにゃ。病名だけでは決まらないから、まず年金事務所で相談してにゃ🐾
FPねこ
質問
保険料を払ってない期間があるけど大丈夫?
危ないにゃ。納付済+免除が3分の2以上必要にゃ。払えないときは放置せず免除・猶予の手続きをしてにゃ。免除期間はカウントに入るけど、未納は入らないにゃ🐾
FPねこ
質問
障害年金があるなら、就業不能保険はいらない?
会社員ならまず貯蓄で十分なことが多いにゃ。傷病手当金と障害年金があるからにゃ。でも自営業は話が別にゃ。最初の1年6か月がまるごと空白だから、そこは現金で埋めるのが基本にゃ🐾
FPねこ

まとめ

  • 会社員・配偶者あり・子2人で、1級 月217,723円/2級 月186,368円(報酬40万円の場合)
  • 自営業は1級 月128,894円/2級 月111,242円。会社員との差は年90万〜107万円
  • 3級は障害厚生年金だけの等級自営業はゼロ——ここが最大の落とし穴
  • 会社員は傷病手当金(最長1年6か月)→障害年金とつながる設計
  • 自営業にはその1年6か月がない。だから現金を厚く
  • 未納があると受け取れません。払えないときは必ず免除・猶予の手続きを🐾

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※本記事は2026年8月時点の一般的な情報提供であり、特定の保険商品・金融商品への加入を推奨、勧誘、助言するものではありません。当サイトは保険の募集・媒介および金融商品取引業を行っていません。障害基礎年金の額(1級1,059,125円、2級847,300円。昭和31年4月1日以前に生まれた方はそれぞれ1,056,125円、844,900円)、1級が2級の1.25倍であること、子の加算額(子2人まで1人につき243,800円、3人目から1人につき81,300円)、加算の対象となる子が18歳になった後の最初の3月31日までの子または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子であること、障害厚生年金の1級が報酬比例の年金額の1.25倍、2級が報酬比例の年金額、3級が報酬比例の年金額(最低保障額635,500円。昭和31年4月1日以前に生まれた方は633,700円)であること、配偶者の加給年金額が243,800円で配偶者が65歳未満であることを要し配偶者が老齢厚生年金・退職共済年金の受給権を有するときや障害年金を受け取る間は支給停止されること、障害手当金が報酬比例の年金額の2倍の一時金であり最低保障額が1,271,000円(同1,267,400円)であること、報酬比例の年金額の計算において平成15年3月以前は平均標準報酬月額に7.125/1000を、平成15年4月以降は平均標準報酬額に5.481/1000を乗じること、加入期間の合計が300月未満の場合に300月とみなして計算すること、障害認定日がある月後の加入期間は年金額計算の基礎とならないこと、受給要件(初診日の要件、保険料の納付要件、障害の状態の要件)、保険料の納付要件が初診日がある月の2か月前までの被保険者期間について納付済期間と免除期間をあわせて3分の2以上であること、初診日が令和18年3月末日までにある場合の特例(初診日において65歳未満であり、初診日がある月の2か月前までの直近1年間に未納期間がないこと)、20歳前に初診日がある場合に納付要件が不要であること、事後重症による請求があること、および等級の程度に関する説明は、日本年金機構が公表する令和8年度版の資料の記載に基づく概要です。年金額は毎年度改定されます。本文および図中の試算は、配偶者があり子が2人いる方について、会社員は平均標準報酬額を40万円、厚生年金保険の被保険者期間を300月とみなして計算した概算であり、実際の年金額を保証するものではありません。実際の額は、加入期間、標準報酬月額および標準賞与額の実績、平成15年3月以前の加入期間の有無、再評価率、生年月日、共済加入期間の有無、加算対象者の有無、他の年金との調整、20歳前傷病による障害基礎年金における所得による支給制限その他の事情により異なります。傷病手当金に関する記述は健康保険の制度に基づく一般的な説明であり、支給額は標準報酬月額の平均や待期期間、事業主から報酬を受けているかどうか等により異なります。国民健康保険では傷病手当金が任意給付とされており、原則として支給されませんが、保険者によって取扱いが異なる場合があります。障害等級の認定は、診断書等をもとに障害等級表に照らして個別に判断されるものであり、本記事の記載により受給の可否や等級が定まるものではありません。身体障害者手帳の等級とは基準が異なります。障害年金の請求には初診日の証明その他の書類が必要であり、請求から受給開始までに期間を要します。ご自身の受給可否および具体的な金額については、必ずお近くの年金事務所または「ねんきんダイヤル」にご確認ください。

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