サブリース(家賃保証)はやめとけ?「30年家賃保証」の罠をFPが解説|2026年版

住宅・不動産

「30年家賃保証だから、空室になっても安心」「管理もおまかせで手間いらず」——アパートやワンルームの投資とセットで、サブリース(家賃保証)契約をすすめられた人は多いはず。でも結論から言うと、サブリースの「家賃保証」は永続ではなく、2年ごとに減額される前提。空室リスクが消えるわけではなく、“減額”という形でオーナーに返ってくる仕組みです。過去には保証が止まってローンだけが残る大事件も起きました。この記事では、サブリースとは何か/なぜやめとけと言われるのか/かぼちゃの馬車事件・サブリース新法/契約している人はどうするかまで、独立系FPがフラットに解説します。

⚠️ サブリース(家賃保証)の問題点・ひと目チェック
  • 「30年家賃保証」は永続ではない2年ごとに賃料を見直す=減額できる条項が普通
  • 保証賃料は満室想定の80〜90%:相場より低く、手数料も引かれて手取りは減る
  • オーナーから解約しにくい:借地借家法でサブリース会社が借主として保護される
  • 破綻リスク:「かぼちゃの馬車」では保証が止まり、ローンだけが残った

先に結論

  • サブリースの「家賃保証」は永続でなく減額・解約ありき。空室リスクは消えない
  • そもそも割高な新築アパート・ワンルームとセットで売られることが多い。保証は安心の根拠にならない
  • 安定的に増やすなら新NISAでオルカン/S&P500。ローンも空室も解約トラブルもない

サブリース(家賃保証)とは?仕組みをわかりやすく解説

サブリースとは、オーナーの物件をサブリース会社が一括で借り上げ、入居者に転貸(また貸し)する仕組みです。入居者がいてもいなくても、オーナーには「保証賃料」が支払われる——これが「家賃保証」と呼ばれる部分です。

項目中身
お金の流れ入居者 → サブリース会社 → (手数料を引いて)オーナーへ保証賃料
保証賃料満室想定家賃の80〜90%程度。相場より低い
うたい文句「30年家賃保証」「空室でも安心」「管理もおまかせ」
セット販売新築アパート・ワンルーム投資とセットで勧誘されることが多い

「空室でも家賃が入るなら手堅い」と思いがちですが、その“保証”には、契約書を読まないと気づけない落とし穴が並んでいます。

サブリースが「やめとけ」と言われる4つの理由

① 「30年家賃保証」のウソ|2年ごとに減額できる

最大の落とし穴がこれ。「30年保証」とうたっていても、契約書には「2年ごとに賃料を見直す」という条項が入っているのが普通です。つまりサブリース会社は、定期的に堂々と家賃の減額を求めてこられる。応じなければ契約を打ち切られることも。国土交通省も「家賃保証は永続的なものではない」と注意喚起しています。「30年ずっと同じ家賃」では、まったくありません。

② 保証賃料は割安+免責期間でゼロのことも

保証賃料は満室想定家賃の80〜90%程度。会社の取り分(手数料)が引かれるため、満室で自主管理する場合よりも手取りは少なくなります。さらに、契約直後や入居者退去後の一定期間は「免責期間」として家賃が支払われないこともあります。「空室でも満額が入り続ける」わけではないのです。

③ オーナーから解約しにくい|守られるのは会社側

意外に知られていませんが、サブリース会社は借地借家法上の「借主」として保護されます。そのため、オーナー側から解約しようとすると、正当事由や立ち退き料が必要になり、簡単には抜けられません。一方で、会社側からは減額や解約を求めやすい。「30年契約」で守られているのは、主にオーナーではなくサブリース会社のほうなのです。

④ 破綻リスク|「かぼちゃの馬車」でローンだけ残った

サブリース会社が経営破綻すれば、保証家賃の支払いは止まります。シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営したスマートデイズ社の破綻では、保証を信じてローンを組んだオーナーたちが、家賃収入を絶たれ、多額のローンだけを背負うことになりました。「大手だから」「家賃保証だから」は、何の安全保証にもならない——これがサブリースの怖さです。

質問する女の子
質問「30年家賃保証だから空室でも安心」と新築アパートをすすめられました。保証があるなら手堅いのでは?
FPねこ
FPねこその「保証」、永続じゃないにゃ…。契約書には「2年ごとに賃料を見直す」条項が入ってるのが普通で、サブリース会社から堂々と減額を求められるにゃ。応じないと契約を打ち切られることも。つまり空室リスクが消えるんじゃなく、“減額”という形でオーナーに返ってくるだけにゃ。「30年ずっと同じ家賃」は幻想だと思ってにゃ。

サブリース新法でどう変わった?(それでも勧めない理由)

こうしたトラブルの多発を受け、2020年に賃貸住宅管理業法(通称サブリース新法)が施行されました。主な内容は次のとおりです。

規制された内容ポイント
誇大広告・虚偽広告の禁止「家賃保証で絶対安心」などの断定的な広告がNG
不当な勧誘の禁止リスクを伝えない・しつこい勧誘の禁止
重要事項説明の義務化契約前に賃料減額の可能性などリスク説明が義務に

これはオーナー保護として前進です。ただし、「だから契約していい」という意味ではありません。賃料が減額されうること、空室の最終的なリスクがオーナーに残る構造は、新法でも変わっていないからです。

安定収入がほしいなら|新NISAでインデックス積立

「不労所得がほしい」「老後に安定収入を」という目的なら、数千万円のローンを背負い、減額や空室、解約トラブルに長期間さらされるサブリースより、はるかにシンプルな方法があります。

  • ① 新NISA口座を開く(SBI証券・楽天証券などネット証券で。口座開設は無料)
  • ② オルカン(全世界株)やS&P500の低コストインデックスファンドを選ぶ(信託報酬は年0.1%前後)
  • ③ 毎月コツコツ積み立てる運用益は非課税、いつでも売却・換金できる

必要になったら取り崩して使えますし、空室や減額交渉、立ち退きで悩むこともありません。将来いくらになるかは新NISA積立シミュレーターで試算してみてください。

質問する女の子
質問でも大手の会社だし、倒産とかはさすがに大丈夫では?
FPねこ
FPねこ「大手だから安心」がいちばん危ないにゃ…。過去には「かぼちゃの馬車」のスマートデイズがサブリースで破綻して、保証家賃がストップ、オーナーには多額のローンだけが残った大事件があったにゃ。会社が傾けば保証は紙くずにゃ。そもそも割高な新築アパートをローンで買わされてる時点で要注意にゃ。安定収入がほしいだけなら、ローンも空室もない新NISAのほうが、ずっと安心にゃ🐾

すでに契約している・勧誘されている人へ

「もう契約してしまった」「いま新築アパート+サブリースを勧誘されている」という人は、次を確認しましょう。

  • 勧誘中の人:「家賃は下げられないのか」「免責期間は」「自分から解約できるか」を必ず質問。あいまいなら契約しない
  • 契約書の要チェック条項賃料見直し(減額)/免責期間/解約条件/原状回復・更新の負担
  • 減額を打診されたら:その場でサインせず、独立系FP・弁護士など第三者に相談
  • 物件の収支を試算:保有・売却の両面で。これ以上、不利な契約を上乗せしない

よくある質問(サブリースのFAQ)

Q. サブリースの「家賃保証」は、本当に安心ですか?
A. 永続的ではありません。契約書には「2年ごとに賃料を見直す」といった条項が入っているのが普通で、サブリース会社から家賃の減額を求められる可能性があります。国土交通省も「家賃保証は永続的なものではない」と注意喚起しています。空室リスクが消えるのではなく、“減額”という形でオーナーに戻ってくると考えてください。
Q. オーナー側(自分)から、サブリース契約を解約できますか?
A. 簡単ではありません。サブリース会社は借地借家法上の「借主」として保護されるため、オーナーからの解約には正当事由や立ち退き料が必要になることがあります。一方で、会社側からは賃料減額や契約解除を求めやすいという非対称な関係です。「30年契約」でも、守られているのは主に会社側です。
Q. 「かぼちゃの馬車」事件とは何ですか?
A. シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営したスマートデイズ社が、サブリースで約束した家賃保証を払えず破綻した事件です。オーナーは保証家賃が止まったうえ、物件購入のための多額のローンだけが残りました。「大手・有名だから安心」「家賃保証だから絶対大丈夫」が通用しないことを示す代表例です。
Q. サブリース新法(規制)ができたので、もう安全ですか?
A. 2020年施行の賃貸住宅管理業法(サブリース新法)で、誇大広告や不当な勧誘が禁止され、リスクの重要事項説明が義務化されました。トラブル防止には一定の効果がありますが、「契約していい」という意味ではありません。賃料減額や空室の最終的なリスクがオーナーに残る構造は変わっていません。
Q. すでにサブリース契約をしています。どうすればいいですか?
A. まず契約書で「賃料見直し条項」「免責期間」「解約条件」「原状回復の負担」を確認しましょう。減額を打診されている場合は、安易にサインせず独立した専門家(FP・弁護士)に相談を。物件そのものの収支(売却した場合も含む)を冷静に試算し、これ以上、不利な契約を上乗せしないことが大切です。

結局どうすればいい?

  • 「30年家賃保証」をうのみにしない。2年ごとに減額でき、空室リスクは消えない
  • 割高な新築アパート・ワンルームとセットの勧誘は警戒。破綻すれば保証は止まる
  • 安定収入なら新NISAでオルカン/S&P500。ローンも空室も解約トラブルもない
  • 契約済みなら減額・解約条件を確認し、独立FPに相談。不利な契約を上乗せしない

「30年家賃保証」の“保証”は、いつでも減額・解約できる側の安心です。
安定収入がほしいなら、サブリースより新NISAのインデックス投資を🐾

🐾 「サブリースをすすめられた」と迷ったら

FPねこは独立系の現役FP。不動産会社のように物件や契約を売り込むことはありません。すすめられたサブリースが本当に安心か、すでに契約した物件をどうすべきか、老後の安定収入の作り方を、あなたの状況に合わせて無料で相談できます。契約前にぜひご相談を。

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