【高配当株シリーズ⑩】今ポートフォリオに入れたい日本の高配当株|野村不動産ホールディングス(3231)を独立系FPが分析【2026年・利回り約4.6%・DOE4%下限・PER約9.4倍】

高配当銘柄紹介
★ 高配当株シリーズ⑩:利回り約4.6%・PER約9.4倍・DOE4%下限

高配当株シリーズの10回目は、野村不動産ホールディングス(3231)です。総合不動産デベロッパーとしては珍しく、予想配当利回り約4.65%・PER約9.4倍・PBR約1.01倍と、「利回り」「割安さ」の数字がきれいにそろっている銘柄。しかも13期連続増配で、コロナ禍で売上が落ちた年ですら増配を続けた実績があります。
そして私が最も注目しているのが配当方針「総還元性向40〜50%」に加えて「DOE(純資産配当率)4%を下限とする」——このDOE下限という仕組みが、減配リスクをかなり抑えてくれます。
ただし弱点もはっきりしています自己資本比率は約28.5%と低めで、景気にも金利にも敏感。ここまでの回で取り上げた「財務が要塞級」の銘柄とは、性格がまるで違うタイプです。良いところも弱点も、グラフで正直に見ていきます🐾

先に結論(あくまで私の主観です)

  • 利回り約4.65%・PER約9.4倍・PBR約1.01倍「高利回り」と「割安」が同時に成立している、数字のバランスが良い銘柄
  • 配当方針が強力総還元性向40〜50%+DOE4%を下限——「利益が凹んでも純資産に対して一定額は配る」という減配しにくい仕組みが明文化されています
  • 13期連続増配。コロナ禍(2021年3月期)は売上が落ちたのに増配を継続。配当性向も約43.7%とまだ余力あり
  • 自己資本比率は約28.5%と低め。デベロッパーは借入をして土地を仕入れ・開発するビジネスなので業態上そうなりますが、財務の分厚さで守るタイプではない点は理解が必要
  • 景気敏感かつ金利上昇に弱い。不動産は景気後退・金利上昇の両方が逆風になる業種。だからこそ“主役”ではなく“カゴの1銘柄として少量”が私の結論です

① どんな会社?──マンション「プラウド」の会社

野村不動産ホールディングス(東証プライム・証券コード3231・3月決算)は、野村不動産グループの持株会社です。名前にピンとこなくても、マンションブランド「プラウド(PROUD)」と聞けば分かる方も多いはず。事業はざっくり次の4本柱です。

  • 住宅部門…「プラウド」ブランドの分譲マンション・戸建て。首都圏を中心にブランド力が高いのが強み
  • 都市開発部門…オフィスビル・商業施設・物流施設・ホテルなどの開発と賃貸。安定した賃料収入を生む部門
  • 資産運用部門…REIT(不動産投資信託)や私募ファンドの運用。手数料収入で安定的
  • 仲介・CRE、運営管理部門…「野村の仲介+(PLUS)」などの売買仲介、マンション管理・ビル運営

ポイントは、「マンションを作って売る(フロー)」だけの会社ではないということ。賃貸や運用による“ストック収入”を併せ持つので、分譲一本槍の不動産会社よりは収益の振れ幅が抑えられる構造になっています。とはいえ不動産業である以上、景気と金利の影響は避けられません——ここは後ほど正直に見ます。

② 配当推移──13期連続増配、コロナ禍も止まらなかった

まずは高配当株でいちばん大事な「配当の推移」から。ここを見れば、その会社が株主にどう向き合ってきたかがはっきり分かります。

1株あたり配当金の推移(2019年3月期〜2027年3月期予想)
増配コロナ禍でも増配会社予想
5541.2527.513.75015円19/316円20/316.5円21/319.5円22/324円23/328円24/334円25/340円26/344円27予

※2025年4月1日の1:5株式分割に合わせ、過去の配当を調整して表示しています。2021年3月期(緑)はコロナ禍で売上が落ち込んだ年ですが、それでも増配を続けました。2027年3月期は会社予想(44円)。各種公表データに基づく概数です。

きれいな右肩上がりです。2014年3月期から13期連続で増配しており、2027年3月期の会社予想(44円)が実現すれば14期連続になります。

そして注目したいのが緑で示した2021年3月期。ここはコロナ禍で売上が約6,800億円→約5,800億円へ大きく落ち込んだ年です。それでも配当は16円→16.5円へ増配しました。売上が1,000億円規模で減っても、配当を減らさなかった——これは「株主還元を優先する」という会社の姿勢がはっきり表れた場面だと思います。

さらに直近の増配ペースが力強いのも特徴。2023年3月期24円 → 2026年3月期40円と、3年でおよそ1.7倍。これは業績の伸びと、次に見る配当方針の変更が効いています🐾

③ 配当性向──まだ余力があるか

「増配が続いている」と聞くと、「無理して配りすぎてないの?」が気になります。そこで見るのが配当性向(=配当が利益の何%か)です。

配当性向の推移(配当が利益の何%か)
実績会社予想ベース
100755025031.7%22/332.9%23/335.7%24/339.2%25/341.4%26/343.7%27予

※1株配当 ÷ EPS で算出した概数。40%前後で推移しており、「利益の半分以下を配当に回している=まだ余力がある」水準です。

おおむね30%台から40%台前半で推移しており、2027年3月期の予想ベースでも約43.7%。つまり利益の半分以下しか配当に回していないということです。

一般に配当性向は70〜80%を超えてくると「そろそろ苦しい」と見られます。その基準からすると40%前後はかなり健全で、まだ増配の余力を残していると読めます。じわじわ上昇してはいますが、これは「株主還元を強化する」という方針変更の結果であって、利益が減って比率が跳ね上がっているわけではない——ここが大事なポイントです。

④【投資家目線】減配しにくい仕組みがあるか──DOE4%下限という強い約束

ここがこの銘柄でいちばん語りたいところです。高配当株を長く持つうえで決定的に重要なのは、「業績が悪くなったときに減配されないか」。その答えは会社が掲げる配当方針に書かれています。

野村不動産ホールディングスの株主還元方針は、大きく2つの約束で構成されています。

📌 株主還元方針(会社IRより・要約)

  • ① 総還元性向40〜50%…利益の4〜5割を、配当+自社株買いという形で株主に返す
  • ② DOE(純資産配当率)4%を下限「年間配当額 ÷ 期中平均自己資本」が4%を下回らない水準にする

①はよくある方針ですが、効いてくるのは②のDOE下限です。少し噛み砕きます。

💡 なぜ「DOE下限」だと減配しにくいのか

配当性向は「利益の何%を配るか」の約束です。だから利益が半分に減れば、配当も自動的に半分になりえます。
一方DOEは「自己資本(純資産)の何%を配るか」の約束。自己資本は利益ほど激しく増減しません(毎年少しずつ積み上がっていく性質のもの)。つまりDOEを下限として約束するということは、「一時的に利益が落ち込んでも、純資産に対して一定額は配り続けます」と宣言しているのと同じです。
これは累進配当(減配しないと約束する方針)に近い効果を持ちます。景気敏感な不動産会社が、あえてこの約束を掲げているところに、私は意味を感じています🐾

実際に検算してみましょう。2026年3月期のBPS(1株あたり純資産)は約938円予想配当は44円44 ÷ 938 = 約4.7%——たしかに下限の4%を上回っています。仮に利益が落ち込んでも、この4%ラインが配当の“床”として機能する設計になっているわけです。

ここまでの回で紹介してきた銘柄が「分厚い自己資本という“貯金”で配当を守る」タイプだったのに対し、野村不動産は「方針という“約束”で配当を守る」タイプ。守り方の種類が違う、というのが私の理解です。

⑤ 配当利回りは高すぎず健全か──“罠銘柄”ではないか

予想配当利回りは約4.65%(株価945.9円・2026年7月17日終値、予想配当44円で計算)。日本株の平均が2%台前半であることを考えるとかなり高い部類です。

ただし高配当株では「利回りが高い=良い」ではありません。むしろ警戒すべきは“罠銘柄”——業績が崩れて株価が暴落した結果、見かけの利回りだけが跳ね上がっているケースです。そこでチェックすべきは次の3点。

  • 業績は伸びているか…売上高は2021年3月期の約5,800億円から2026年3月期は約9,425億円へ拡大。2027年3月期は1兆円超の会社予想業績悪化による“見かけ利回り”ではありません
  • 配当性向に余力はあるか約43.7%と半分以下。無理して配っている水準ではない
  • 配当は増えてきたか13期連続増配減配を繰り返している会社ではない

3つとも問題なくクリアしています。つまり「業績が伸びていて、余力もあって、増配を続けてきた結果としての4.65%」健全な高利回りだと私は評価しています。

ひとこと補足:当サイトの基本方針は「資産形成の土台は全世界株(オルカン)やS&P500のインデックス投信を新NISAで積み立てること」です。インデックス投資と高配当株投資は、そもそも比べる軸が違います(インデックスは値上がりを含めたトータルリターン、高配当株は受け取る配当)。どちらが優れているという話ではありません。この記事は「土台のインデックスがあったうえで、趣味の範囲で高配当株も持ちたい人向け」の内容です🐾

⑥ 業績と財務──伸びている。ただし財務は“薄い”

次に売上高と営業利益率を見ます。高配当株では「配当の原資である利益が伸びているか」が生命線です。

売上高と営業利益率の推移(2020年3月期〜2027年3月期予想)
売上高営業利益率※単位:億円04000800012000680020/3580021/3650022/3650023/3730024/3760025/3942526/31080027予会社予想0%20%12.1120/313.1521/314.1422/315.2123/315.2624/315.7025/314.6726/312.9627予

※売上高は億円、営業利益率は%。売上は2021年3月期にコロナ禍で落ち込んだ後、一貫して拡大し2026年3月期に約9,425億円、2027年3月期は1兆円超の会社予想。営業利益率は2025年3月期の15.7%をピークにやや低下する見込みです。

売上高は力強く伸びています。コロナ禍の2021年3月期に約5,800億円まで落ち込んだ後は一貫して拡大し、2026年3月期は約9,425億円(前期比+24%)2027年3月期は1兆円超の会社予想。10年前とは会社の規模が別物になっています。

一方で営業利益率には気になる動きがあります。2019年3月期の11.8%から2025年3月期の15.7%まで着実に改善した後、2026年3月期は14.7%、2027年3月期は12.96%と低下する見込みです。売上は伸びるが、利益率は下がる——これは建築費や土地の仕入れコストの上昇が効いていると考えられます。「増収でも利益率は圧迫されている」点は、正直に押さえておきたいところです。

予想配当利回り
約4.65%
2027年3月期・会社予想
1株あたり配当
44円
中間22円+期末22円
PER(予)
約9.4倍
市場平均より低い水準
PBR
約1.01倍
資産とほぼ同水準
ROE
約10.7%
10%台を維持
自己資本比率
約28.5%
借入を活用する業態

そしてこの銘柄を語るうえで避けて通れないのが財務です。自己資本比率は約28.5%——これはこれまでのシリーズで扱ってきた銘柄と比べると、はっきり低い数字です。

🛡 財務・収益性のものさし

配当性向(予想ベース)約43.7%
ROE(自己資本利益率)約10.7%
自己資本比率約28.5%

※各指標はイメージしやすいよう独自の基準幅で描画しています。数値は2026年7月時点/2026年3月期実績・2027年3月期予想の概数です。

ただしこれを単純に「危ない」と決めつけるのは早計です。デベロッパーは「借入をして土地を仕入れ、建物を建て、売る/貸す」のが商売そのもの。借入を使うことが前提の業態なので、製造業や小売業と同じ物差しで比べても意味がありません。不動産大手はどこも同じような水準です。

とはいえ事実として、財務の厚みで守るタイプではないことは変わりません。ROEが約10.7%と高めなのも、借入というテコ(レバレッジ)を効かせているからという側面があります。効率よく稼ぐ代わりに、逆風のときの振れ幅も大きくなる——それがこの会社の性格です。だからこそ、「DOE4%下限」という配当の約束が、より重要な意味を持つと私は考えています🐾

⑦ 割安なの?──PERとPBRで確認

2026年7月17日時点の株価は945.9円、時価総額は約8,683億円。2つのモノサシで見ると——

  • PER(予)約9.4倍…利益に対する株価の水準。市場平均(おおむね15倍前後)を大きく下回ります。利益の10年分以下の値段しかついていない計算で、数字の上でははっきり割安です
  • PBR 約1.01倍…資産に対する株価の水準。ほぼ1倍ちょうどで、「会社を解散して資産を分けたときの価値」とほぼ同じ値段ということ。こちらも割高感はありません

ではなぜ安いのか。ここを考えるのが大事です。私の理解では、市場が①景気後退への警戒②金利上昇による調達コスト増と不動産市況の冷え込みへの懸念③建築費高騰による利益率低下を織り込んでいるから。「安いのには理由がある」わけです。

逆に言えば、その懸念が行き過ぎだと考えるなら割安懸念が現実になると考えるなら妥当な株価PERが低いこと自体は「絶対にお買い得」を意味しません——ここは冷静に見ておきたいところです🐾

⑧ 景気敏感株? ディフェンシブ株?

結論から言うと、野村不動産ホールディングスははっきり「景気敏感株」です。ここはこれまでのシリーズで扱ってきた銘柄と最も違う点なので、正直に整理します。

🛡 支えになる要素(強み)

賃貸・資産運用というストック収入を持つため、分譲だけの会社より収益が安定。「プラウド」のブランド力で価格競争に巻き込まれにくく、DOE4%下限という配当の約束が下支えになります。都心の不動産需要とインフレは追い風にもなります。

🔺 逆風になる要素(注意)

不動産は景気と金利の両方に敏感。景気が冷えればマンションは売れにくくなり、金利が上がれば借入コストが増え、住宅ローン金利上昇で購入者も減ります自己資本比率が低い=借入が多いため、金利上昇の影響を受けやすい点は要注意です。

私の整理はこうです——「配当方針は強いが、事業そのものは景気と金利に振られる」。このねじれがこの銘柄の本質だと思っています。だからこそ“主役”には据えず、「カゴの1銘柄として少量、長期で」——これが野村不動産と相性のいい付き合い方だと考えています🐾

🧺 “カゴの1銘柄”という位置づけメモ(主観)

野村不動産ホールディングスは利回り約4.65%・PER約9.4倍・13期連続増配・DOE4%下限と、高配当株として魅力的な条件がそろっています。それでも私は主役にはしません。理由は景気敏感かつ金利上昇に弱く、自己資本比率も約28.5%と低めだから。逆風が来たときの振れ幅が大きいタイプです。
私のポートフォリオでのこの銘柄の役割は、“利回りを底上げする一枚”。前回のサンエーのような利回り3%台の安定装置と、この銘柄のような4%台後半の高利回り銘柄幅広く組み合わせて、ポートフォリオ全体の利回り4%前後を目指す——という考え方です。1銘柄で完璧を求めず、性格の違う銘柄を組み合わせて全体で整える——これが考え方の軸です。
だから使い方は、①資産形成の土台は全世界株/S&P500のインデックス積立②高配当パートは業種・地域のちがう30銘柄以上に分散③景気敏感な銘柄はそのなかでも少量に④短期で売買せず、配当を長期で受け取る前提で持つ——これが基本です。「利回りが高いから多めに」は逆利回りが高い銘柄ほど、少なく・長くが鉄則です。

🛒 楽天証券で買える(東証プライム)

下記は楽天証券の銘柄情報ページへのリンクです(特定商品の売買を勧誘するものではありません)。当サイトのおすすめは、楽天証券の「かぶミニ®」などの“単元未満株”で1株(約946円)から少しずつ買う方法。まとまった資金がなくてもコツコツ・分散しやすく、NISA成長投資枠も利用できます。とくに景気敏感で値動きが大きめの銘柄は、1株ずつ時期を分けて買うことで高値づかみを避けやすくなります。

🎁 株主優待は「ありません」

野村不動産ホールディングスは株主優待制度を実施していません(会社IRに明記)。がっかりする方もいるかもしれませんが、当サイトはこれをむしろプラスと捉えています。優待は会社の都合でいつでも変更・廃止されるうえ、「優待をもらうために必要以上の株数を買う」と1銘柄への集中が大きくなりすぎるからです。優待がない会社は、その分を配当という現金で全株主に平等に還元できます。1株でも100株でも、持っている株数に応じて公平に受け取れる——高配当株投資としては、むしろ素直で分かりやすい形です🐾

買う前に知っておきたい注意点・リスク

  • ① 金利上昇リスク…この銘柄の最大の注意点。金利が上がると会社の借入コストが増えるうえ、住宅ローン金利の上昇でマンションが売れにくくなるというダブルパンチになります。自己資本比率が約28.5%と低め=借入が多いため、影響を受けやすい構造です
  • ② 景気敏感リスク…不動産は景気後退局面で最も打撃を受けやすい業種のひとつ。オフィス需要の減退やマンション販売の失速が業績を直撃しえます
  • ③ 利益率の低下傾向建築費・土地仕入れコストの上昇で、営業利益率は2025年3月期の15.7%をピークに2027年3月期は約12.96%まで低下する会社予想。増収でも利益が伸び悩む可能性は意識しておきたいところ
  • ④ 配当方針は変更されうる…DOE4%下限は心強い約束ですが、会社の方針である以上、将来にわたって保証されたものではありません。中期経営計画の更新時などに変わる可能性はあります
  • ⑤ 株価変動リスク・元本保証なし…個別株なので当然値下がりもします。「利回りが高いから」だけで一括・集中・多めに買わないのが鉄則です

これらのリスクがあるからこそ、「土台はインデックス積立、野村不動産は分散した高配当ポートフォリオの中の“少量のカゴの1銘柄”」という位置づけが効いてきます🐾

よくある質問(猫がお答えします)

質問
「DOE4%下限」って、結局なにがそんなにありがたいの?
ものすごく大事な仕組みにゃ!ふつうの「配当性向◯%」という約束は“利益”を基準にしてるにゃ。だから利益が半分に減ったら、配当も半分になりうるにゃ。
でもDOEは“自己資本(純資産)”が基準にゃ。自己資本は毎年コツコツ積み上がるもので、利益みたいに激しく上下しないにゃ。だから「DOE4%を下限にします」=「一時的に利益が凹んでも、純資産に対して一定額は配り続けます」という宣言になるにゃ。減配しにくさで言えば、累進配当にかなり近い効果があるにゃ。景気敏感な不動産会社がこれを掲げてるのは、けっこう心強いことにゃ🐾
FPねこ
質問
自己資本比率28.5%って、低すぎて危なくないの?
気になるところにゃ〜。でも業種で見る物差しを変える必要があるにゃ。デベロッパーは「お金を借りて土地を買い、建物を建てて売る/貸す」のが商売そのものにゃ。借入を使うのが前提の業態だから、製造業や小売業と同じ基準で比べても意味がないにゃ。不動産大手はどこも似た水準にゃ。
ただし「だから安心」ではないにゃ。借入が多い=金利上昇に弱い、逆風のときの振れ幅が大きいのは事実にゃ。財務の厚みで守るタイプの会社ではない——そこを理解したうえで少量持つのが大事にゃ🐾
FPねこ
質問
金利が上がると、どうしてこの株はしんどいの?
2つの経路でダメージが来るにゃ。
1つ目は会社側にゃ。借入が多いから、金利が上がると支払う利息が増えて利益が削られるにゃ。
2つ目はお客さん側にゃ。マンションを買う人の多くは住宅ローンを使うにゃ。ローン金利が上がると、買える人が減って、マンションが売れにくくなるにゃ。
この「コスト増」と「売れにくくなる」のダブルパンチが不動産株のつらいところにゃ。日本が利上げ局面にあるいまは、ここをちゃんと意識しておきたいにゃ🐾
FPねこ
質問
利回り4.65%なら、こっちを多めに買ったほうが得じゃない?
その発想がいちばん危ないやつにゃ〜!利回りが高い銘柄ほど、リスクも高いことが多いにゃ。野村不動産の4.65%は景気敏感・金利敏感・財務が薄めという性格の裏返しでもあるにゃ。
おすすめは「1銘柄で完璧を求めない」にゃ。利回り4.5〜5.0%の銘柄と、3%台の安定した銘柄を幅広く組み合わせて、ポートフォリオ全体で利回り4%前後を目指すやり方にゃ。こうすると高配当と安定度を両立できるにゃ。1つの銘柄に寄せるんじゃなくて、性格の違う銘柄を30以上そろえて全体で整える——これが基本にゃ🐾
FPねこ
質問
NISAで買える?いくらから買えるの?
NISAの「成長投資枠」で買えるにゃ(つみたて投資枠の対象ではないにゃ)。ふつうは単元=100株単位(945.9円なら約9.5万円)だけど、証券会社の“単元未満株”(楽天証券のかぶミニ®など)を使えば1株=約946円から買えるにゃ。1万円あれば10株くらい買える計算にゃ。
とくにこの銘柄は値動きが大きめだから、1株ずつ時期を分けて買うと高値づかみを避けやすいにゃ。配当もNISA口座なら非課税で受け取れるにゃ🐾
FPねこ
質問
NISAで配当を非課税にするのに、気をつけることはある?
あるにゃ、超大事にゃ!NISA口座で受け取る配当を非課税にするには、配当金の受け取り方法を「株式数比例配分方式」(証券口座で受け取る方式)に設定しておく必要があるにゃ。これが「配当金領収証方式(郵便局で受け取る)」や「登録配当金受領口座方式(銀行振込)」のままだと、NISAで買った株の配当なのに約20.315%課税されちゃうにゃ…!せっかくの非課税がムダになるから、最初に証券会社の設定で“株式数比例配分方式”を選ぶのを忘れずににゃ🐾
FPねこ
質問
1株だけ(単元未満株)でも配当はもらえる?
もらえるにゃ!単元未満株(1〜99株)でも、持っている株数に応じて配当は受け取れるにゃ(配当は1株単位で計算されるからにゃ)。1株持っていれば年44円(予想)にゃ。
野村不動産の配当は中間(9月末権利)22円+期末(3月末権利)22円の年2回だから、半年ごとに配当が入ってくるのもうれしいところにゃ。ちなみにこの会社は株主優待がないから、「優待のために100株そろえなきゃ」と考える必要もないにゃ。1株からコツコツでOKにゃ🐾
FPねこ

まとめ

  • 野村不動産ホールディングス(3231)は、予想利回り約4.65%・PER約9.4倍・PBR約1.01倍の総合不動産デベロッパー(マンションブランド「プラウド」)。高利回りと割安さが同時に成立している点が魅力
  • 13期連続増配。コロナ禍で売上が約1,000億円減った年ですら増配を継続。配当性向は約43.7%とまだ余力あり
  • 最大の武器は配当方針総還元性向40〜50%+DOE4%下限——「利益が凹んでも純資産に対して一定額は配る」という減配しにくい仕組みが明文化されています
  • 弱点は、景気敏感・金利上昇に弱い・自己資本比率約28.5%と低め財務の厚みで守るタイプではなく、方針の約束で守るタイプ。営業利益率も低下見込みです(2026年7月時点の概数)
  • だからメインにはしない。土台はインデックス積立、高配当パートは30銘柄以上に分散し、野村不動産はそのなかでも“少量のカゴの1銘柄”として、利回りを底上げする役割で長期保有前提に少しずつ——これが独立系FPとしての私のスタンスです🐾

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※本記事は2026年7月時点の一般的な情報提供であり、特定の銘柄・商品の売買を推奨・勧誘・助言するものではありません。野村不動産ホールディングス(証券コード3231・東証プライム・不動産業・3月決算)に関する本文中の株価(945.9円/2026年7月17日終値)・時価総額(約8,683億円)・予想配当(44円・2027年3月期・中間22円+期末22円)・予想配当利回り(約4.65%)・EPS(2027年3月期予想約100.7円)・BPS(2026年3月期約938円)・配当性向(予想ベース約43.7%)・売上高(2026年3月期約9,425億円、2027年3月期予想約1兆800億円)・営業利益率・当期純利益・ROE(約10.7%)・自己資本比率(約28.5%)・PER(予・約9.4倍)・PBR(約1.01倍)などの数値は、各種公表データに基づく概数であり、市況や時期・集計方法により変動します。配当実績(2019〜2026年3月期)・配当性向・業績(売上高・営業利益率)の推移、および2027年3月期の売上高・利益・配当は会社予想や各種公表データに基づく概数で、将来の配当額・利回り・業績を保証するものではありません。過去の1株配当は2025年4月1日の1:5株式分割に合わせて調整して表示しています。「13期連続増配」は分割調整後ベースでの過去の実績であり、今後の増配を約束するものではありません。株主還元方針(総還元性向40〜50%・DOE4%を下限とする水準)は会社が公表している方針であり、将来変更される可能性があります。DOEは「年間配当額÷期中平均自己資本」として算出されます。同社は株主優待制度を実施していません。不動産業は景気動向・金利水準・建築費・地価・住宅ローン金利等の影響を大きく受け、とくに同社は借入を活用する業態のため金利上昇の影響を受けやすい構造です。個別株には株価変動リスク・業績悪化・減配リスク・流動性リスク等があり、元本は保証されません。NISA口座以外(課税口座)での売却益・配当には約20.315%(所得税・住民税・復興特別所得税)が課税されます。投資判断はご自身の責任で、必要に応じて金融機関等の専門家にご相談ください。

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