この「高配当銘柄紹介」シリーズの第1弾は——いきなりですが個別株ではなくETFです。紹介するのは「NF・東証REIT指数連動型上場投信(証券コード:1343)」。名前は長いですが、ざっくり言うと「日本中の不動産(REIT)約58銘柄に、これ1本でまとめて投資できる高配当ETF」です。しかも2026年6月現在、日本の利上げの影響でREIT価格が下がり、利回りが約4.7〜5%まで上がっている=相対的に“割安(高配当)”な局面。高配当投資のセオリーを踏まえつつ、独立系FPの目線で「どう使うか」を解説します🐾
先に結論
- ◎1343は“日本の不動産まるごとパック”。オフィス・商業施設・物流倉庫・住宅などに投資するREIT約58銘柄に1本で分散でき、個別REITを選ぶ手間・1社が傾くリスクを抑えられます。信託報酬も年0.1705%(税込)と低コスト
- ◎いまは“割安(高配当)”局面。日本の利上げでREIT価格がさえず、分配金利回りは約4.7〜5%(2026年6月時点)。NAV(純資産)に対して割安とされる水準で、長期の高配当投資としては妙味が出ています
- △高配当株投資のセオリーは「30銘柄以上に分散」。1社の減配で配当が崩れないよう数を分けるのが鉄則です。1343はその分散先の“あくまで1銘柄(日本REIT枠)”——中身は約58銘柄に分かれていますが、これ1本に集中せず、ほかの高配当資産と組み合わせて全体で30銘柄以上にするのが理想。「全力で買う」ものではない、というのが私の主観です
NF東証REIT(1343)ってどんなETF?
まずは基本から。1343は、東京証券取引所に上場している「東証REIT指数」に連動するETF(上場投資信託)です。東証REIT指数は、日本に上場しているREIT(不動産投資信託)ほぼ全銘柄=約58本をまとめた指数。つまり1343を1株買うだけで、日本中のオフィスビル・商業施設・物流倉庫・ホテル・賃貸住宅などに“広く薄く”オーナーとして投資するのと同じ効果が得られます🐾
株式の高配当ETF(HDVなど)が「会社の利益(配当)」を受け取るのに対し、REITは「不動産の家賃収入」が原資。値動きの理由が株式と少し違うので、ポートフォリオに混ぜると分散が効きやすいのもポイントです。
なぜ今“割安(高配当)”なのか?──日本の利上げが影響
2026年6月時点で、東証REIT指数は1,800ポイント台と、ここ数年ではかなりさえない水準。理由をひと言でいうと「日本の金利が上がっているから」です。
- ① 金利上昇は、REITには逆風…REITは借入(ローン)で不動産を買って運用しています。金利が上がると利払いコストが増え、利益(分配金の原資)が圧迫されやすい。だから金利が上がる局面では、REIT価格は売られやすいんです
- ② 国債との“利回り比べ”で見劣りする…金利が上がると、安全な国債の利回りも上がる。すると「リスクのあるREITを買うなら、もっと高い利回りが欲しい」と投資家が考え、REIT価格が下がる(=利回りが上がる)まで売られるという力が働きます
- ③ 結果、価格が下がって“利回り”が上がった…価格が下がった分、同じ家賃収入でも利回り(分配金÷価格)は上昇。いまや約4.7〜5%と、株式インデックスの配当(オルカンで2%弱)よりずっと高い水準。NAV(保有不動産の純資産価値)に対しても割安とされ、「不動産そのものより安く買える」状態に近づいています
つまり「景気が悪くて家賃が暴落している」わけではなく、“金利という外部要因”で価格が押し下げられているのが今の局面。だからこそ「高い利回りを長く受け取りたい」長期の高配当投資には妙味がある、と考えられるわけです🐾
※金利の方向感は経済情勢次第です。日本の利上げがさらに進めば短期的に価格がもう一段下がる可能性もあり、「今が底」と断定はできません。
高配当株投資のセオリーは「30銘柄以上に分散」──1343はその“1ピース”
高配当株投資には、押さえておくべき大事なセオリーがあります。それは「1〜数銘柄に集中せず、30銘柄以上に幅広く分散して配当を受け取り続ける」こと。高配当の銘柄は業績が悪化すると減配・無配になるリスクがあり、少数に集中すると、その1社がコケただけで配当がガクッと減ってしまう。だから「数を分けてリスクを薄める」のが鉄則なんです(この分散のセオリーは高配当株投資の教科書でくわしく解説しています)。
ここで大事なのが1343の“位置づけ”です。1343は1本で日本のREIT約58銘柄に分散されているので、「日本の不動産」というジャンルの中ではしっかり分散が効いています。とはいえ、1343だけを買うと“日本の不動産”に偏ってしまう。だから1343は、30銘柄以上に分散する高配当ポートフォリオの中の“あくまで1銘柄(1パーツ)”と考えるのが正解です。米国の高配当ETF(HDVなど)や、業種の違う高配当株と組み合わせて、全体で30銘柄以上の分散を作っていきましょう🐾
- ○ “日本REIT枠”を1本でカバー(中身は約58銘柄に分散)…個別REIT1社だと「そのビルが空室だらけ」「スポンサーが弱い」「減配」といったリスクを丸ごと背負いますが、1343なら日本のREIT約58銘柄に自動で分散。1社が傾いても全体への影響は限定的で、高配当ポートフォリオの“不動産パーツ”として優秀です
- ○ 利回りが高い局面で買える…約4.7〜5%は、過去と比べても高めの水準。「利回りが高い=割安なときに仕込む」という高配当投資の鉄則にも合致しています
- ○ 配当(分配)の“見える化”がしやすい…年4回、家賃収入をベースに分配。「不労所得が育っていく」体感が得やすく、高配当投資のモチベーションが続きやすいのも◎
とはいえ、資産形成の土台(メイン)はインデックスの積立投資というのが当サイトの一貫した考え方。全世界株(オルカン)やS&P500を、タイミングを計らず淡々と積み立てるのが王道です。その土台があったうえで、配当をしっかり受け取りたい人が、余力で1343のような“しっかり分散された”高配当ETFを足す——この順番がおすすめです🐾
※補足:当サイトは「日本の高配当“株”ETF」は“罠銘柄(見かけの利回りだけ高い銘柄)”や減配リスクの観点から基本的におすすめしていません(→高配当株投資の教科書)。ただしREITは家賃収入が分配の原資で、制度上利益の大半を分配する仕組みのため“減配文化”の問題が当てはまりにくく、高配当“株”とは別カテゴリーとして扱っています。
📌 1343の“使い方”についての主観メモ
個人的には、1343は「ポートフォリオの一部に加えてOKの水準」だと思っています(あくまで主観)。理由は、①利回りが約4.7〜5%と高い、②日本の利上げで割安、③日本のREIT約58銘柄に分散されていて、高配当ポートフォリオの“不動産パーツ”として優秀、の3点。
ただし1343だけに集中せず、全力買いもしません。1343はあくまで30銘柄以上に分散する中の“1銘柄”。金利が一段と上がれば短期では価格がもう一段下がることもあるので、インデックスの積立を土台にしつつ、1343は利回りが高い(割安な)局面で“少しずつ”買い増すのが私の基本スタンス。慌てて一括で・1343だけに賭けない——これがいちばんのポイントです。
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買う前に知っておきたい注意点・リスク
「割安で高利回り」と聞くといいことずくめに見えますが、当然リスクもあります。ここを理解してから判断してください。
- ① 金利リスク(最大の注意点)…REITは金利に敏感。日本の利上げがさらに進めば、短期的には価格がもう一段下がることもあります。「割安だと思って買ったら、もっと安くなった」は普通に起こり得ます
- ② 価格変動リスク…株式ほどではないにせよ、REITも景気後退・不動産市況の悪化・災害などで値下がりします。元本は保証されません
- ③ 分配金は“変動”する…家賃収入や物件の入れ替えで分配金は増減します。今の約4.7〜5%が将来も続く保証はありません(※株式の高配当ETFと違い、REITの分配は基本的に賃料が原資で、いわゆる“タコ足”構造ではありませんが、利回りは保証されません)
- ④ あくまで“日本の不動産”に集中…1343は中身が日本のREITだけ。世界中に分散するインデックスと違い、日本の不動産市況・金利に運命を握られる点は理解しておきましょう
こうしたリスクがあるからこそ、「土台はインデックス積立、1343は約58銘柄に分散された“高配当の一部”」という位置づけが効いてきます🐾




まとめ
- NF東証REIT(1343)は、日本のREIT約58銘柄に1本で分散できる高配当ETF。信託報酬は年0.1705%(税込)と低コスト、年4回分配
- 2026年6月時点の利回りは約4.7〜5%。日本の利上げで価格が押し下げられ、NAVに対して割安とされる局面=高配当投資には妙味
- 高配当のセオリー(利回りが高いとき=安いときに買って長く持つ)に合う一方、金利が動くと価格も大きく揺れる。短期でさらに下がる可能性もある
- 高配当株投資のセオリーは「30銘柄以上に分散」。1343はその分散先の“1つ(日本REIT枠)”として優秀(中身は約58銘柄)。土台はインデックス積立にしつつ、1343だけに集中せず・割安な局面で少しずつ、ほかの高配当資産と組み合わせて加えるのはアリ(主観)🐾
よくある質問(猫がお答えします)






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※本記事は2026年6月時点の一般的な情報提供であり、特定の銘柄・商品の売買を推奨・助言するものではありません。「NF・東証REIT指数連動型上場投信(1343)」は東証REIT指数に連動するETFで、本文中の分配金利回り(約4.7〜5%)・株価(1,967.5円)・信託報酬(年0.1705%税込)・構成銘柄数(約58)などの数値は2026年6月時点の各種公表データに基づく概数であり、市況や時期により変動します。分配金利回りは過去の実績をもとにした参考値で、将来の分配金額・利回りを保証するものではありません。REITには金利変動リスク・価格変動リスク・不動産市況リスク等があり、元本は保証されません。NISA口座以外(課税口座)での売却益・分配金には約20.315%(所得税・住民税・復興特別所得税)が課税されます。掲載の株価チャートは表示時点の参考情報です。投資判断はご自身の責任で、必要に応じて金融機関等の専門家にご相談ください。

