もう少し詳しく
ストライクプライス(権利行使価格)とは
ストライクプライス(Strike Price)または権利行使価格とは、オプション取引において、将来オプションを行使する時に原資産を売買する価格のことです。オプションの本質的価値を決定する重要な要素です。
ストライクプライスの設定
オプション取引では、複数のストライクプライスが設定されています:
- ITM(In The Money):本質的価値あり
- ATM(At The Money):現在価格と同じ
- OTM(Out of The Money):本質的価値なし
ITM・ATM・OTMの例
日経平均34,000円の時のコールオプション:
| 権利行使価格 | 状態 | 本質的価値 |
|—|—|—|
| 32,000円 | ITM(深い) | 2,000円 |
| 33,000円 | ITM | 1,000円 |
| 34,000円 | ATM | 0円 |
| 35,000円 | OTM | 0円 |
| 36,000円 | OTM(深い) | 0円 |
プットオプションは逆(権利行使価格 > 現在価格でITM)。
ストライクプライスと損益
### コールオプション買い
- 損益分岐点 = 権利行使価格 + プレミアム
- 損益分岐点を超えた分が利益
### プットオプション買い
- 損益分岐点 = 権利行使価格 − プレミアム
- 損益分岐点を下回った分が利益
ストライクプライスの選び方
### ITM(深い)オプション
- プレミアム高い
- 価格変動の影響受けやすい
- レバレッジ効果小
### ATMオプション
- プレミアム標準
- 時間価値が最大
- 流動性高い
### OTMオプション
- プレミアム安い
- 価格変動の影響大
- レバレッジ効果大、ハイリスク
ストライクプライスの間隔
### 日経225オプション
- 通常125円刻み
- 限月により異なる
### 個別株オプション
- 銘柄により異なる
- 数十円〜数百円刻み
ボラティリティとストライクプライス
オプションのプレミアムは「インプライド・ボラティリティ(IV)」に大きく依存:
- IVが高い→プレミアム高い
- IVが低い→プレミアム安い
- ストライクプライスごとにIVが異なる(ボラティリティスマイル)
FPねこの視点
ストライクプライスはオプション取引の基本概念ですが、選び方で損益が大きく変わります。深いOTMオプションは「宝くじ」のように、低コストで大きな利益を狙えますが、ほぼ全額損失で終わることが多いです。長期投資には関係ない知識ですが、オプションを学ぶ際の入口として理解しておくと役立ちます。
具体例
例えば、日経平均34,000円の時、ストライクプライス35,000円のコールを200円で買い。日経平均が満期に35,500円になれば、(35,500−35,000)−200=300円の利益。プレミアム200円の1.5倍のリターン。プレミアムは安いが、上昇しないと全額損失です。
よくある誤解
「OTMオプションは安いから大量に買って大儲け」と思われがちですが、ほとんどのOTMオプションは「価値ゼロ」で満期を迎えます。確率論では損失となる確率の方が圧倒的に高いです。