FIRE(経済的自立)を目指すうえで、避けて通れないのが車。実は、家計の中で家・保険の次に大きい固定費が車です。この記事では、まず車の“本当のコスト”を見える化し、そのうえで持つべきか・持つならどう賢く付き合うかを、お金の目線でフラットに整理します。
1車は“金食い虫”年間維持費を見える化
「車両本体さえ買えば、あとはガソリン代くらい」——これは大きな誤解です。車は持っているだけで毎年これだけかかります(普通車・コンパクトの例)。
車検は2年に1回。2年で約6万円を年換算30,000円
オイル交換・ワイパー・洗車・タイヤ代など40,000円
※年1万km・燃費15km/L・ガソリン約170円/L・駐車場月1.5万円で試算(2026年6月時点)。税・自賠責は法定額。車検は2年に1回のため、車検関連(重量税・自賠責・車検整備代)は2年分を1年あたりに換算して計上しています(例:車検整備は2年で約6万円→年3万円)。駐車場のない地方・持ち家なら年約31万円・月約2.6万円。
10年乗れば約300〜500万円。車はまさに“金食い虫”です。
もしこの月4万円を新NISAで運用したら(年5%・20年)…
将来 約1,600万円 に
車との付き合い方ひとつで、これだけ人生のお金が変わります。だからこそ、持つか・持たないかから、しっかり考える価値があります。
先に結論:車との賢い付き合い方
2まずは「持たない」努力をカーシェア・レンタカーで足りる?
年49万円という固定費を、そもそもゼロにできないかから考えます。週末しか乗らない・近所の買い物中心——そんな使い方なら、カーシェアやレンタカーのほうが圧倒的に安いことがほとんどです。
月の利用が
10回以下なら
「持たない」が得
カーシェアは15分220円〜・6時間で約4,400円が目安。週1〜2回・近距離なら、所有よりカーシェアが断然おトク。長距離はレンタカー、たまの帰省はそれで十分なことが多いです。
「車がないと不便」は思い込みのことも。一度手放してみて、本当に困ったら考える——それくらいの気軽さでOKです。手放せれば、その効果は絶大です。
3買うなら「中古でリセールのいい車」そして残クレは絶対に避ける
どうしても必要なら、賢い買い方は「中古で、リセール(再販価値)の落ちにくい車」を選ぶこと。新車は買った瞬間に2〜3割値下がりし、その差額をあなたが負担することになります。
- 新車より高年式の中古…一番値下がりの大きい“最初の数年”を飛ばせる
- リセールのいい人気車種…手放すときに高く売れ、結果的に総コストが下がる
- 過走行・修復歴は避ける…安さだけで飛びつかない。維持費がかさみがち
- 支払いは現金一括が鉄則。一括で買えない車は身の丈オーバー(グレードを下げるか、貯まるまで待つ)
💰 車は「現金一括」一択。ローンはダメ
たとえ低金利の銀行マイカーローンでも、車をローンで買うのはおすすめしません。①金利はどれだけ低くても“丸損”②そもそも一括で買えない=その車は身の丈に合っていないサインだからです。住宅ローンと違い、車は値下がりする“消費財”。借金してまで買うものではありません。現金で買える範囲の車にする——これが鉄則です。
🚗 もちろん「趣味の車」はアリ
ここまで“合理性”の話をしてきましたが、車が趣味で、「浪費」と理解したうえで買うのは全然OKです。好きな車に乗る時間は、お金では測れない価値があります。マイホームと同じで、大事なのは「これは趣味の出費だ」と自覚して、身の丈の範囲で楽しむこと。FPねこが止めたいのは、“なんとなく・見栄で”の浪費だけです。
⚠ 残価設定ローン(残クレ)は“養分”になる仕組み
ディーラーがすすめてくる残クレは、数年後の下取り想定額(残価)を“据え置いて”月々の支払いを安く見せるローン。でも、月々が安いだけで、トータルでは確実に損をします。「月々ラクに新車に乗れる」の裏で、次の落とし穴があります。
金利が丸損。現金一括なら金利ゼロなのに、残クレは年4〜7%が一般的(低金利の銀行ローンでも丸損ですが、残クレはさらに割高)。しかも「据え置いた残価」にも金利がかかり続けるので、利息総額が大きく膨らみます。
所有権はディーラーのまま。完済するまで車は“自分のもの”になりません(勝手に売れない・名義もディーラー)。
最終回の選択がどれも損。残価を①一括で払う(大金が必要)②再ローン(さらに金利)③返却(何も残らない)——いずれも“おいしくない”出口しかありません。
走行距離制限・原状回復。返却前提なので走行距離に上限があり、超過やキズ・改造は追加請求。自由に乗れません。
結局“一生払い続ける”。返却→また残クレで新車…を繰り返すと、車代を一生払い続ける“養分”に。手元には何も残りません。
| 支払い方法 | 現金一括 | 残クレ |
|---|---|---|
| 金利 | ゼロ | 年4〜7% |
| 所有権 | 自分 | ディーラー |
| 乗り方 | 自由 | 距離制限あり |
| 完済後 | 資産が残る | 何も残らない |
4自動車保険は毎年見直す対人対物は“無制限”・車両保険は不要
自動車保険は同じ補償でも会社で年数万円違うことがザラ。ネット型(ダイレクト型)は代理店型より割安な傾向で、更新のたびに一括見積もりで比べるのが鉄則です。補償の考え方はシンプルです。
- 対人・対物=無制限(ここは絶対に妥協しない。賠償は数千万〜数億円になることも)
- 人身傷害=3,000万〜5,000万円/弁護士費用特約(もらい事故対策)も付けておくと安心
- 個人賠償責任特約を付ければ、自転車事故など日常の賠償もカバー(単体の保険は不要)
- 車両保険は不要。自分の車の修理代は貯金で備える(自腹で直せない車は身の丈オーバー)
なぜ車両保険は“いらない”のか
高い保険料を払っているのに、①使うと等級が3つ下がり翌年から保険料が上がる(=トータル損だから使えない)②エコノミー型だと自損事故・当て逃げは対象外——と、じつは扱いの難しい保険です。冷静に見れば、やっていることは「毎年保険料を払って、自分の車の修理費を“前払い”しているだけ」。それなら最初からその分を貯金しておくほうが合理的です(くわしくは不要な保険の記事)。
よくある質問(猫がお答えします)








まとめ
- 車は年約49万円・月約4万円の金食い虫。10年で300〜500万円
- まずは「持たない」努力(月10回以下ならカーシェアが得)
- 買うなら中古でリセールのいい車を現金一括で。ローン(低金利でも・残クレは論外)はダメ
- 自動車保険は毎年見直し。対人対物無制限・車両保険は不要
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※本記事は2026年6月時点の一般的な情報提供であり、特定の商品・サービスの契約を勧誘・強制するものではありません。維持費は車種・地域・契約により大きく異なります(税・自賠責は法定額、その他は編集部試算)。掲載の比較サイトは参考情報で、料金・補償・取扱いは改定される場合があります。最終的なご判断はご自身で、契約前に各社公式サイトで最新情報をご確認ください。

