高配当株投資が好きな独立系FPの私が、「これはポートフォリオの片隅に入れておきたいな」と自分で分析した日本の高配当株を紹介します。今回の主役は立川ブラインド工業(証券コード:7989)。名前のとおりブラインドの国内最大手で、自己資本比率は約84%という鉄壁の財務、8年連続増配——しかもコロナ禍でも一度も減配していません。そして2026年は配当方針を見直して1株70円→120円へ大幅増配(予想)、予想利回りは約4.77%(2026年7月時点)まで上がっています。この記事では、そんな立川ブラインドの魅力をできるだけグラフ中心でやさしく解説します🐾
先に結論
- ◎財務が“鉄壁”の高配当株。ブラインド国内最大手で、自己資本比率は約84%・ほぼ無借金。8年連続増配、コロナ禍(2020年)でも減配せず増配を継続してきた、不況にも強い配当の安定感が魅力です
- ◎2026年は大幅増配で利回り約4.77%。株主還元の方針転換で配当を70円→120円へ引き上げ(予想)。さらに新方針で「累進配当(減配しない)+DOE4.0%を下限」を掲げ、減配リスクを方針として抑えにいったのが高配当株として大きな安心材料。PBRは約0.89倍(解散価値割れ)と割安感もあります(2026年7月時点の概数)
- △それでも“1銘柄への集中投資”はしません。高配当株投資のセオリーは30銘柄以上に分散。立川ブラインドはあくまでカゴの中の1銘柄(ポートフォリオのごく一部)。土台は全世界株/S&P500のインデックス積立にしつつ、割安な局面で少しずつ——これが私のスタンスです
① そもそも、立川ブラインド工業ってどんな会社?
立川ブラインド工業は、東証スタンダード市場に上場するブラインドの国内最大手メーカーです(証券コード7989・12月決算)。名前は知らなくても、オフィスや自宅の窓で「TACHIKAWA」のロゴが入ったブラインドを見たことがある人は多いはず。作っているのは——
- ブラインド(横型・縦型)…主力製品。オフィス・住宅・店舗・公共施設まで幅広く採用
- ロールスクリーン/調光ロールスクリーン…おしゃれな内装需要で伸びている分野
- カーテンレール・間仕切り(パーティション)…オフィスや店舗のレイアウトに欠かせない
つまり「建物の窓まわり・内装」に強い会社。新築の住宅・オフィスだけでなく、リフォームや内装の張り替えでも需要があり、景気の波はありつつも建物がある限りなくならない“地味だけど堅い”ビジネスです。派手さはないけれど、ニッチな分野でトップシェアを握っている——高配当株として個人的に好きなタイプの会社です🐾
② 【最大の魅力】8年連続増配、コロナ禍でも減配なし
まずは高配当株としていちばん見てほしいグラフから。配当金の推移です。
▲ 8年連続増配。緑の2020年はコロナ禍でも減配せず29円へ増配、赤の2026年は新方針で70→120円へ大幅増配(予想)。2025年までは実績、2026年は会社予想(2026年7月時点)。
ポイントは3つ。
- ① 8年連続で増配している…2018年の23円から、毎年きちんと配当を増やし続けています。「配当を減らさない、むしろ増やす」という姿勢は、高配当株を長く持つうえで何より安心できる材料です
- ② コロナ禍(2020年)でも減配していない…多くの企業が減配・無配に追い込まれた2020年でも、立川ブラインドは29円へと“増配”を継続しました(グラフの緑)。不況でも配当を守り抜いた実績は、財務の強さの証拠です
- ③ 2026年は70円→120円へ大幅増配(予想)…株主還元の方針を見直し、配当を一気に約1.7倍へ引き上げる予想(グラフの赤)。これにより予想利回りは約4.77%まで上昇しています
※2025年までは配当実績、2026年は会社の配当予想(2026年7月時点)です。予想は今後の業績や方針で変わる可能性があります。
③ なぜ大幅増配できる?──配当性向にまだ“余力”があった
「70円→120円なんて、無理して配ってるんじゃないの?」と不安になりますよね。そこで見たいのが配当性向(=利益のうち何%を配当に回すか)です。
▲ 長らく約20%と“余力たっぷり”だった配当性向が、株主還元の方針転換で2025年43.4%→2026年は約7割(予想・実績EPSベースの概算)へ。これまで利益を貯め込んできたぶん、増配余地が大きかったことがわかります。
立川ブラインドは長らく配当性向が約20%と、利益の大半を社内に貯め込んできた“無理をしない”会社でした。だからこそ「これまで貯めてきたぶん、株主にもっと還元しよう」と方針転換したのが今回の大幅増配。2026年でも配当性向は約7割(予想・概算)で、利益の範囲内できちんと配れているのがわかります。借金して配る“タコ足”ではない点が安心材料です🐾
※配当性向は「1株配当÷1株利益(EPS)」。2026年は予想配当120円を実績EPS(161.17円)で割った概算値で、実際の予想EPS次第で変動します。
④【高配当投資家目線】“減配しにくい仕組み”が方針として整った
ここが個人的に、この銘柄でいちばんテンションが上がったポイントです。立川ブラインドは2026年2月に発表した中期経営計画「タチカワビジョン2028」で、株主還元の方針を大きく強化しました。高配当株投資家がいちばん気にする「減配リスク」を抑える仕組みが、実績だけでなく“方針”としてハッキリ入ったんです。
- ① 累進配当を継続…累進配当とは「原則として減配せず、配当を維持または増配し続ける」方針のこと。高配当株でいちばん怖い“減配”を、会社自らが強く抑えにいく宣言で、長期保有の安心感が段違いです
- ② DOE4.0%を“下限”に設定…DOE(株主資本配当率)は「利益」ではなく「純資産(これまで貯めてきた自己資本)」を基準に配当を決める指標。利益は景気で上下しますが、分厚い純資産は簡単には減りません。その純資産の4.0%を配当の下限にするので、一時的に利益が落ちた年でも配当が大きく崩れにくい——減配を嫌う高配当投資家にとって、これは強力な“床”です
- ③ 1株120円以上をコミット+自社株買いも…2026年の120円は一過性ではなく「今後もこの水準以上を出していく」下限としての宣言。今後3年間も増配を続ける計画で、自社株買いも機動的に実施する方針です
ふつうの高配当株は「配当性向◯%を目安」とだけ掲げることが多く、減益の年はスパッと減配されるのが弱点。その点、立川ブラインドは「累進配当(減らさない)+DOE下限(純資産ベースの床)+120円コミット」という三重の下支えを敷いた点で、“配当の安定”という高配当株の生命線が、コロナ禍でも減配しなかった実績だけでなく、方針としても裏づけられたのが大きいと感じています🐾
※出典は会社が2026年2月10日に発表した中期経営計画「タチカワビジョン2028」。累進配当・DOE下限・自社株買い等の方針は将来見直される可能性もあり、将来の配当を保証するものではありません。
⑤ 配当利回りは約4.77%──高すぎず、健全な水準
予想配当利回りは約4.77%。ここで大事なのは、「高ければ高いほど良い」わけではないということです。配当利回りが6〜8%を超えるような銘柄は、一見おいしそうに見えても、「業績悪化で株価が急落した結果、見かけ上の利回りだけが高い」「近い将来の減配・無配リスクを織り込んでいる」ケースが少なくありません(いわゆる“罠銘柄”)。
その点、立川ブラインドの約4.77%は高すぎず、かといって物足りなくもない“ちょうどいい”水準。しかも無理な高配当ではなく、8年連続増配・コロナ禍でも減配なしという実績と、配当性向にまだ余裕がある健全な財務に裏打ちされた利回りです。だからこそ、安心して長く配当を受け取り続けられる、ポートフォリオの一銘柄の候補になりうる——というのが私の評価です🐾
※利回りは株価が動けば変わります(株価が下がれば上がり、上がれば下がる)。数字だけでなく「なぜその利回りなのか」まで見るのが大切です。
⑥ 業績と財務──“地味に堅い”を数字で確認
高配当が続くかどうかは、結局本業がしっかり稼げているか次第。しかも1年だけでなく、「毎年きちんと稼げているか(売上高と利益率の推移)」が高配当株ではとても大切です。まずはその推移から見てみましょう。
▲ 売上高は391→435億円へじわじわ増収(2025年は過去最高圏)、営業利益率も9〜11%で安定。急成長ではないものの、景気の波があっても“毎年ブレずに稼ぐ力”があるのが高配当株として心強いポイント。2025年までは実績、2026年は会社予想。数値は各種公表データに基づく概数です。
急成長するタイプではありませんが、売上高は右肩上がりでじわじわ増え(2025年は過去最高圏)、営業利益率も9〜11%で安定。近年は価格改定(値上げ)が浸透して収益力が改善し、2025年の純利益は過去最高でした。派手さより“毎年ブレずに稼ぐ力”——これこそ、減配せず配当を出し続けられる裏づけです🐾
続いて、2025年12月期(最新実績)の主要な数字をまとめて確認します。
売上・利益ともに増収増益で、純利益は過去最高を更新(前期比+15.6%)。営業利益率は約10.3%と、メーカーとしてしっかり利益を出せています。そして財務の健全性を示すのがこちら。
🛡 財務・収益性のものさし
※各指標はイメージしやすいよう独自の基準幅で描画しています。数値は2026年7月時点/2025年12月期の概数です。
自己資本比率は約84%——これは借金にほとんど頼らず、自前のお金で会社を回しているということ。不況が来ても倒産や減配に追い込まれにくい、まさに“鉄壁”のバランスシートです。ROE(自己資本利益率)は約5.7%と派手ではありませんが、これはお金を貯め込みすぎている裏返しでもあり、今回のような増配・株主還元の余地につながっています🐾
⑦ 割安なの?──株価・時価総額・PER・PBRで見る
2026年7月10日の終値は2,515円、時価総額は約505億円。バリュエーション(株価の割安・割高)を代表的な2つのモノサシで見ると——
- PER 約15.6倍…利益に対する株価の水準。日本株の平均(15倍前後)と同じくらいで、極端に割高でも割安でもない“ふつう”の水準です
- PBR 約0.89倍…資産に対する株価の水準。1倍を下回っている=理論上の解散価値より株価が安い状態。東証が「PBR1倍割れの改善」を求めていることもあり、株主還元強化(今回の増配)の追い風にもなっています
まとめると「利益から見ればふつう、資産から見れば割安」。財務が鉄壁で、増配余地があり、PBRは1倍割れ——高配当株として素直に魅力的だと私は判断しています(あくまで主観)🐾
⑧ 景気敏感株? ディフェンシブ株?
高配当株を選ぶとき気になるのが「不況に強いか(ディフェンシブ)」か「景気に振られるか(景気敏感)」か。立川ブラインドは、正直に言うと“両面”を持っています。
🔺 景気敏感な面
売上の源は住宅・オフィス・店舗などの建設・リフォーム需要。景気が悪くなって新築着工やオフィス改装が減ると、業績も影響を受けます。この点は“景気敏感株”寄りです。
🛡 ディフェンシブな面
自己資本比率84%・ほぼ無借金で、不況の耐久力が高い。ブラインドは建物に不可欠で需要がゼロにはならず、コロナ禍でも減配しなかった実績もある。配当の安定感は“ディフェンシブ”です。
私の整理はこうです——「事業は景気敏感の器だけど、財務と配当姿勢はディフェンシブ」。つまり景気の谷では株価が下がることもあるけれど、財務が鉄壁だから減配で配当が崩れる心配は小さい。だからこそ「株価が下がって利回りが上がった局面で、少しずつ拾う」のが相性のいい銘柄だと考えています🐾
📌 “カゴの中の1銘柄”という位置づけメモ(主観)
ここまで魅力を語ってきましたが、私は立川ブラインドに“集中投資”はしません。高配当株投資のセオリーは「1〜数銘柄に賭けず、30銘柄以上に分散して配当を受け取り続ける」こと。どんなに良い会社でも、1社に集中すればその1社の不調で配当がガクッと減るからです。立川ブラインドは、あくまでそのカゴ(ポートフォリオ)に入れる“1つの卵”。
だから私の使い方は、①資産形成の土台は全世界株/S&P500のインデックス積立、②その上で余力を高配当株に回し、業種のちがう30銘柄以上に分散、③立川ブラインドはそのうちの1銘柄として、割安(利回りが高い)局面で少しずつ買う——全力買いも、1銘柄集中もしません。ここがいちばん大事なポイントです。
🛒 楽天証券で買える(東証スタンダード)
下記は楽天証券の銘柄情報ページへのリンクです(特定商品の売買を勧誘するものではありません)。当サイトのおすすめは、楽天証券の「かぶミニ®」などの“単元未満株”で1株(約2,500円)から少しずつ買う方法。まとまった資金がなくてもコツコツ・分散しやすく、NISA成長投資枠も利用できます。
🎁【参考】株主優待もあります(QUOカード)
当サイトの基本スタンスは「1株から買える“単元未満株”でコツコツ買う」こと(少額・少しずつ・カゴの中の1銘柄)。ただし2026年7月時点で立川ブラインドは株主優待(オリジナルQUOカード)も実施しています。こちらは単元(100株)以上の保有が条件で、単元未満株ではもらえないためあくまで“参考程度の情報”ですが、資金に余裕がある人は頭の片隅に入れておくとおトクです🐾
| 保有株数(12月末時点) | 3年未満 | 3年以上 |
|---|---|---|
| 100〜300株未満 | 500円分 | 1,000円分 |
| 300〜500株未満 | 1,500円分 | 2,000円分 |
| 500〜1,000株未満 | 3,000円分 | 4,000円分 |
| 1,000株以上 | 4,000円分 | 5,000円分 |
※権利確定は12月末。QUOカードの金額は保有株数・保有期間で変わり、3年以上の長期保有で増額されます。優待は配当と別に受け取れますが、内容は変更・廃止される場合があります(2026年7月時点の情報)。
買う前に知っておきたい注意点・リスク
- ① 景気・建設需要に業績が左右される…住宅着工やオフィス投資が冷え込むと、売上・利益が減る可能性があります。株価も景気の影響を受けやすい面があります
- ② 大幅増配は“予想”であって確約ではない…120円は会社の予想です。累進配当・DOE4.0%下限という方針が下支えにはなりますが、方針そのものが将来見直される可能性はゼロではありません(ただし過去は減配なしの実績)
- ③ 株価変動リスク・元本保証なし…個別株なので、当然値下がりもします。「利回りが高いから」だけで一括・集中で買わないのが鉄則です
- ④ 流動性はやや低め…スタンダード市場の中型株で、大型株ほど売買が活発ではありません。少しずつ買う/売るのが向いています
これらのリスクがあるからこそ、「土台はインデックス積立、立川ブラインドは分散した高配当ポートフォリオの中の1銘柄」という位置づけが効いてきます🐾




まとめ
- 立川ブラインド工業(7989)は、ブラインド国内最大手の高配当株。自己資本比率約84%の鉄壁財務で、8年連続増配・コロナ禍でも減配なしという配当の安定感が最大の魅力
- 2026年は新配当方針で70→120円へ大幅増配(予想)。予想利回りは約4.77%、PBRは約0.89倍(解散価値割れ)と割安感もある(2026年7月時点の概数)
- 事業は景気敏感だが、財務と配当姿勢はディフェンシブ。株価が下がって利回りが上がった局面と相性がいい
- それでも集中投資はしない。高配当のセオリーどおり30銘柄以上に分散し、立川ブラインドは“カゴの中の1銘柄”として、土台のインデックス積立を崩さず割安な局面で少しずつ——これが独立系FPとしての私のスタンスです🐾
よくある質問(猫がお答えします)










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※本記事は2026年7月時点の一般的な情報提供であり、特定の銘柄・商品の売買を推奨・勧誘・助言するものではありません。立川ブラインド工業(証券コード7989・東証スタンダード)に関する本文中の株価(2,515円/2026年7月10日終値)・時価総額(約505億円)・予想配当(120円)・予想配当利回り(約4.77%)・EPS(161.17円)・BPS(2,819.86円)・配当性向・売上高(426.23億円)・営業利益(44.11億円)・営業利益率(約10.3%)・純利益(32.40億円)・ROE(約5.7%)・自己資本比率(約84%)・PER(約15.6倍)・PBR(約0.89倍)などの数値は、各種公表データに基づく概数であり、市況や時期・集計方法により変動します。2026年の配当・累進配当方針・DOE4.0%下限・自社株買い等は、会社が2026年2月10日に公表した中期経営計画「タチカワビジョン2028」等に基づく会社予想・方針であり、将来にわたる配当額・利回りや方針の継続を保証するものではありません。売上高・営業利益率の推移(2018〜2026年)も各種公表データに基づく概数です。個別株には株価変動リスク・業績悪化・減配リスク等があり、元本は保証されません。NISA口座以外(課税口座)での売却益・配当には約20.315%(所得税・住民税・復興特別所得税)が課税されます。投資判断はご自身の責任で、必要に応じて金融機関等の専門家にご相談ください。

