資格を取りたい、スキルを身につけて転職したい——そんな「学び直し(リスキリング)」の受講料の一部を雇用保険が負担してくれるのが教育訓練給付です。講座の種類によって、受講料の20%〜最大80%が戻ります。2024年10月に給付率が引き上げられ、さらに使いやすくなりました。制度の中身と、失業給付との“合わせ技”まで解説します。
先に結論:学ぶほど、受講料の一部が戻ってくる
- ◎対象講座を受けると、受講料の20%〜最大80%が雇用保険から支給される
- ◎2024年10月から給付率が引き上げ(特定一般50%・専門実践80%へ)
- ◎退職前後に受けると失業給付の給付制限が外れる合わせ技も(2025年4月〜)
教育訓練給付とは:受講料の一部が戻る雇用保険の制度
教育訓練給付は、働く人やうけられる人が、厚生労働大臣が指定する講座を受けて修了したとき、受講料の一部がハローワークから支給される制度です。簿記・TOEIC・宅建などの定番資格から、看護師・保育士・専門職大学院・一定のIT資格まで、対象講座は幅広く用意されています。「学びたいけど受講料が高い」をあと押しする仕組みです。
3つの種類と給付率(早見表)
| 種類 | 給付率(最大) | 主な対象講座の例 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 20%(上限10万円) | 簿記・TOEIC・宅建・ITパスポート など |
| 特定一般教育訓練 | 最大50% | 大型自動車免許・介護職員初任者研修など、速やかな就職に資する講座 |
| 専門実践教育訓練 | 最大80%(年上限64万円) | 看護師・保育士・専門職大学院・高度なIT資格 など |
※給付率は2024年10月以降。特定一般は受講前にキャリアコンサルティングが必要。専門実践は受講中50%+修了・資格取得・就職で+20%+賃金が5%以上上がると+10%=最大80%。
【2024年10月】給付率が引き上げられた
2024年10月の改正で、「学んで終わり」ではなく「学んだ成果(資格取得・就職・賃金アップ)」を後押しする上乗せが新設されました。
- 特定一般教育訓練:資格を取って就職等をすると、受講費用の10%が追加 → 40%から最大50%へ
- 専門実践教育訓練:修了後に賃金が受講前より5%以上上がると、受講費用の10%が追加 → 70%から最大80%へ
対象になる人・手続きの注意
- 原則、雇用保険の被保険者期間が3年以上(初めて利用する場合は1年以上)。離職している人も、離職後一定期間内なら対象になりうる
- 受講前の手続きが必要な講座がある(特定一般・専門実践は、受講前にキャリアコンサルティングを受け、ハローワークで受給資格確認・申請)
- 支給は原則修了後。まず自分で受講料を払い、あとから給付される
- 対象講座は「教育訓練給付制度 検索システム」で確認できる
特に専門実践教育訓練は受講前の手続きが必須。「受けてから申請」では対象にならないことがあるので、申し込み前にハローワークで確認を。
失業給付との“合わせ技”(2025年4月〜)
2025年4月の雇用保険改正で、離職前1年以内または離職後に教育訓練を受けると、自己都合退職でも失業給付の「給付制限」が外れ、待期7日だけで受給できるようになりました。学び直しながら、失業給付も早く受け取れる——転職を考えるなら、この合わせ技は要チェックです。






まとめ
- 教育訓練給付=学び直しの受講料の20%〜最大80%が雇用保険から戻る制度
- 種類は一般20%・特定一般最大50%・専門実践最大80%の3つ
- 2024年10月に給付率が引き上げ(成果に応じた上乗せ)
- 特定一般・専門実践は受講前の手続きが必須
- 退職前後に受けると失業給付の給付制限が外れる合わせ技も
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※本記事は2026年6月時点の制度をもとにした一般的な解説です。給付率・上限・対象講座・手続き・被保険者期間の要件は改定される場合があります。実際の対象可否・申請方法はハローワークでご確認ください。

